【完結】聖女が追放された時の対処法◈まとめ

まゆら

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聖女かもしれないミルティーヌの場合

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「ミルティーヌ!  

お前は聖女でもないのに、聖女アイリスの姪だからといって聖女を名乗るとは…

聖女を語るお前など、この国には必要ない!

お前は追放だ!今すぐ出て行け」

「わかりましたわ。

私は聖女を語ってはおりませんが、王が仰るなら仕方ありません」

「ふんっ!

謝罪もないのか…

お前のようなエセ聖女には用はない。

今後、この国には一歩たりとも、入る事はならんぞ」

「その言葉しかと受け取りました。

二度とこの国には帰りません」

ミルティーヌは直ぐに出ていく事にした。

彼女は自ら聖女と名乗っていたわけではないのだ。

彼女の営む工房に通う常連客が彼女の作る防具や服やアクセサリーを身につけると病気にかからないとか、体の疲れがとれるとか言い出した事から下町の聖女と呼ばれるようになったのだ。

彼女が聖女アイリスと似ていた事から、姪である事が判明した事もあり、聖女扱いされるようになっていた。

ミルティーヌの工房は有名になり、癒し効果を求める者や回復効果を求める冒険者が毎日訪れていた。

神殿関係者からも、聖女として登録して欲しいと話があったのだがミルティーヌが断った為、

聖女でもないのに癒しや浄化を与えている者がいると王にまで話が伝わったようだ。

神殿では、毒、麻痺、病気、怪我などを直す行為は有料でしかも高額なのだ。

神殿所属の聖女には、ミルティーヌのように、商品に癒し効果や解毒効果を付与出来るレベルの魔法の使い手がいないのである。

神殿に、国に背いた者としてミルティーヌは断罪されたのだ。

◇◇◇◇◇◇

「ミルティーヌ様が出ていくなら俺たちも出ていこう」

「何処にでもついて行きます!」

「出ていくより、この国乗っ取る?」

「ミルティーヌ様を神王にしよう」

「聖女ミルティーヌ万歳」

ミルティーヌの信奉者である冒険者や、騎士、傭兵等が集まりクーデターを起こし国は滅びる事になった。

ミルティーヌは神王には、ならなかったが腐敗しきった大神殿を立て直す為聖女になったのだった。

聖女を追放する時は気をつけないと、自らを滅ぼす事になるかもしれませんよ。
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