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ふたり時間
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ようやく落ち着いたリカルド様を着替えさせた後はお昼の予定を確認中です。
私はお祖父様達とワイナリー巡りをするのですが…
リカルド様は一緒に来たら退屈するのではないか?と心配なので。
「私、うちのワイナリー以外も視察に行くつもりなので、リカルド様はお疲れであればお祖父様達とランチを取った後はこちらに帰られますか?」
私が訊ねると、「レナと一緒がいい!」と強めに主張されたので笑ってしまった。
「それなら一緒に来て下さいね。お祖父様からのお迎えも来ていますから…」
ふたりは手を繋いで豪華な馬車に乗り込んだ。
「おっ?レナ…この馬車は乗り心地が素晴らしいな」
「やはりそう思われますか?私も同じ事を思いましたの」
「レナのお祖父様の目利きはすごいな!我が国で1番ではないのか?」
「お祖父様に言ったらきっと喜びますわ」
「私が言っても喜ばないだろ?レナから伝えてくれた方がいいよ」
なんやかんや話しているうちに馬車は目的地に着いたようだ。
ランチを取る予定になっているのは海辺にある小ぢんまりとした店だった。
「ここで海鮮バーベキューが出来るらしいの。このお店で使っているタレを仕入れたいとお祖父様は思っているみたいだから私がサポートに来たの」
貴族が喜んで入るような外観ではない店に入るのを戸惑っているリカルドを見たレナが目的を教えた。
「レナから頼んだ方が向こうも仕事がしやすいだろうよ」
中々店内に入らないレナ達に痺れを切らしたのか、お祖父様からこれからイカと貝類を焼きたいから早くおいで!と念話が来ていた。
慌てて中に入るとお祖父様達の姿がない。
何処にいるんだろう?と探しているとお祖父様達は大きな水槽から具材を選んでいた。
「新鮮なんだね…」
「うちは採れたての食材にこだわっているのです。よろしければお二人も選んで下さいませ」
店主の言葉にテンションが上がったリカルドは真剣に水槽を覗き込みながらこれは選びがいがあると呟いていた。
うちも水槽は真似させて貰おうと心に決めたレナも楽しそうに水槽を見ている。
いつも忙しくしているリカルド様も少しは癒やされたかしらね。
海鮮バーベキューもういい匂いがしてお腹が空いてきますよ。
王都では中々のんびり出来ないふたりだから今日はゆっくりとふたりの時間楽しめたらいいね。
私はお祖父様達とワイナリー巡りをするのですが…
リカルド様は一緒に来たら退屈するのではないか?と心配なので。
「私、うちのワイナリー以外も視察に行くつもりなので、リカルド様はお疲れであればお祖父様達とランチを取った後はこちらに帰られますか?」
私が訊ねると、「レナと一緒がいい!」と強めに主張されたので笑ってしまった。
「それなら一緒に来て下さいね。お祖父様からのお迎えも来ていますから…」
ふたりは手を繋いで豪華な馬車に乗り込んだ。
「おっ?レナ…この馬車は乗り心地が素晴らしいな」
「やはりそう思われますか?私も同じ事を思いましたの」
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なんやかんや話しているうちに馬車は目的地に着いたようだ。
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「ここで海鮮バーベキューが出来るらしいの。このお店で使っているタレを仕入れたいとお祖父様は思っているみたいだから私がサポートに来たの」
貴族が喜んで入るような外観ではない店に入るのを戸惑っているリカルドを見たレナが目的を教えた。
「レナから頼んだ方が向こうも仕事がしやすいだろうよ」
中々店内に入らないレナ達に痺れを切らしたのか、お祖父様からこれからイカと貝類を焼きたいから早くおいで!と念話が来ていた。
慌てて中に入るとお祖父様達の姿がない。
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「新鮮なんだね…」
「うちは採れたての食材にこだわっているのです。よろしければお二人も選んで下さいませ」
店主の言葉にテンションが上がったリカルドは真剣に水槽を覗き込みながらこれは選びがいがあると呟いていた。
うちも水槽は真似させて貰おうと心に決めたレナも楽しそうに水槽を見ている。
いつも忙しくしているリカルド様も少しは癒やされたかしらね。
海鮮バーベキューもういい匂いがしてお腹が空いてきますよ。
王都では中々のんびり出来ないふたりだから今日はゆっくりとふたりの時間楽しめたらいいね。
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