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寒い朝には

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「寒っ…

雪降りそうだよね?

しまじろもそう思うでしょ?  

こんな時間に呼び出すなんて、
ゆう君どうしたんだろ?」

早朝の公園のベンチに座り、ココアを飲みながら膝におさまっているしまじろを撫でている凪である。

「ごめん!待たせて」

裕翔が慌ててやってきた。

「ゆう君どうしたの?

公園で会おうとか珍しいよね。

はい。珈琲ちょっと冷めたかも?」

隣に座った裕翔に微笑み、珈琲を渡す。

「凪は覚えていないかもしれないけど、この公園で初めて会ったんだよ俺たち」

「そうだった?」

「うん!

俺が友達とふざけている時に夕陽にぶつかって転んだんだよ。

そうしたら、凪が怒ってきてさ。

お姉ちゃんに謝ってよ!って…

可愛い顔してるけど、この子怒ると恐いなって思ったんだけどさ」

「ちょっと!ゆう君?

私、ディスられてない?」

「最後まで聞いてよ!

多分、その時から気になる女の子になったんだ。

大人しい女の子だけど、言わなきゃいけない時にはバシッと言う子なんだなぁと思って、何かいいなぁって。

凪は、全く俺に興味なかっただろ?」

「そうだね。

ゆう君はいつも周りに可愛い女子がいたから…

私に関係ない人だと思ってたし…」

「まぁ、昔の話はいいんだけどさ。

これからも一緒にいて?

凪となら楽しくやれると思うから」

「うん!

ゆう君とずっと一緒にいたい!

ねぇ、寒いから帰ろ?」

「凪…

ちょっとは甘い雰囲気とか…

まぁいいや!

走って帰るか!

温かい物作ってよ?」

照れていつもよりツンツンする凪の手を握って抱きしめると、ふたりにはさまれたしまじろが、ふぎゃーと抗議の声をあげた。

ゆう君の初恋は凪だったんですね。

凪はどうなんだろ?

ふたりの甘い恋は始まったばかり…

ゆう君が凪に正式に結婚を申し込むのはいつになるのかな?



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