夕暮れカフェ◆ 公園通り恋物語◆

まゆら

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失恋女に愛の手を

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おでんがいい具合に炊けて店内は美味しい匂いが充満しておりますよ。

さぁ。本日も夕暮れカフェ開店です!

カフェメニューも充実してるよ。

本日のオススメは、秋色プレートだね。

マロンプリン、お芋のひとくちタルト、抹茶とホワイトチョコのふわしゅわケーキと好きな飲み物でセットになってるよ。

勿論、単品でも頼めるからね。

おやっ?こんな時間に珍しい人が来たよ。

「「いらっしゃいませ。」」

「久しぶり。とりあえず何かお腹にたまるものと生ビール!」

「まゆちゃんお久しぶり。今日はおでんがあるけど‥先にパスタとか丼いく?」

「おでん?それなら生ビールやめるわ。日本酒を銘柄は任せるからぬる燗でお願い。おでんは適当に盛り合わせて。」

「ワインに合う、洋風おでんもありますよ。」
「んー。後で頼むわ。何かさっぱりした和え物お願い出来る?」

おやおや?今日の夕暮れカフェは小料理屋みたいだね。

凪が準備してるのは‥たこかな?

「おでん盛り合わせとたこと胡瓜とわかめの酢の物です。ぬる燗も今来ますよ。」

まゆさんはおでんの盛り合わせを見てにっこり。

先ずは大根からいくみたい。

「この大根やわらかくて味がしみてる!美味しい!牛すじもやわからくてもちもちで最高。お酒が進むわ。」

まゆさん‥ペースはやっ!

「まゆちゃんこんな時間に珍しいね。お休みだったの?」

「うん。休みだったよ。」

何だか声のトーンが暗いけど‥大丈夫かな?

「まゆちゃん!ちょっとこれを食べてみて!日本酒にも合うか知りたいんだよね。」

空気を読んだのか、読まないのか?

凪がトマトとロールキャベツとブロッコリーを入れた器をまゆさんの前にドカッと置いた。

「トマト?美味しいの?まぁ食べるけど‥」

まゆさんはトマトを口に運ぶ‥

あっ。笑顔だ。美味しいんだね。

よかったぁ。

「凪ちゃん。いいよこれ。日本酒にも合うよ。おでんにトマトって邪道かと思ってたけど私は好きかも。」

「やったぁ!次はロールキャベツも食べてみて!」

「いい味出てるよ。中に入ってるうずらの卵が何か嬉しい!」

「まゆちゃん!うずらの卵入ってるヤツ当たりだからデザート好きなのひとつおまけになるよ。」

「本当に?嬉しい!今日ここに来て正解だったわ。実はね。今日久しぶりのデートだったのにね。いきなりふられたんだ。もうショックでどうしていいかわからなくて何かここに来てた。」

まゆちゃん‥‥

「まゆちゃん!今日は飲もう!凪悪いけど貸し切りのお知らせ出してきて。ついでに鍵も。」

「はーい。まゆちゃん今夜は帰さないぞ!」

凪‥そのノリはちょっと‥

その後、女三人でお酒も進み。

沢山食べて、泣いて笑って語り合って

最後にはまゆさんも笑顔になって‥

酔いつぶれてお泊まりしていったよ。

まゆさんの失恋記念の宴。

二人ともお疲れ様でした。

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