一応王女です

まゆら

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前話から、数年後のお話になります。

「師匠に聞きたい事があるんだけど…」

 
「何だ、ライ坊?

俺に一太刀でも当てられたら質問する事を許してやろう。

さぁ、来い!」


「そんなの無理に決まってるだろ。

俺の技量じゃ、師匠にはかすりもしないよ。

毎日頑張ってる弟子にちょっと位優しく出来ないのかよ?」


「どうせお前が聞きたいのは姫様の事だろ?意地を張らずに姫様にきちんと謝って、たまに顔を見せてもいいかってお願いしてみたらどうだ。

一応、礼儀は叩きこんだから以前のお前に比べたら相当マシになってるぞ?」


「そんなんじゃねぇよ…

ただ俺は、姫様が誰かに嫌がらせを受けていたりしないか、隠れて泣いたりしていなかと気になって…」


「ライ坊…

お前は姫様の何処を見ていたんだ?

姫様は、嫌がらせをされて影でシクシク泣くような柔な神経の持ち主じゃないぜ?

この俺が、一生仕えようと思う位の素晴らしい主だよ。

それこそ男に生まれていたなら、元王を蹴散らして玉座を手にする覇王となるお方だよ。

お前もグズグズ甘っちょろい拗れた初恋は早く卒業して現実を見ないと姫様はどんどん手の届かないお方になってしまうぞ?

お前には、姫様が背中を預けられるような魔法騎士になってもらうからな!

ジュビアの暗部の長から王太后様の影となれと言われてこの国に来て、俺は王太后様がジュビアへ帰る時が来たらジュビアに帰るつもりだったが、ユーレリア姫様に出逢って気持ちが変わったんだよ。

最初は、主である王太后様から私の大切な孫を守ってくれとお願いされただけなんだが…

ユーレリア様が話せるようになり、この国に対する想いを俺たちに語ってくれた時にユーレリア様の熱い想いを知って、この方を命ある限り支えたいと俺はユーレリア様に騎士の誓いをしたのだよ。

今では私の主は、王太后様ではなくユーレリア様なんだよ」


「そんな…俺がユーリの…姫様の騎士一号になるつもりだったのに…師匠ズルいよ…」


「ライ坊…悔しいなら一日も早く一人前の騎士になれ!

ちなみに、俺以外にも姫様の騎士となった者はいるぞ?

姫様は、影や騎士たちに人気だからなぁ…

近衛を辞めて姫様の騎士になった者もいるのを知っているか?

将来は近衛騎士団の団長になる位の男だったから最近じゃ近衛騎士団から姫様の護衛騎士を希望する者が増えているのだよ」


「知ってるよ…

俺と仲良くしてる騎士見習いのヤツも、フヌケの国王と贅沢三昧の色キチ王妃や、お花畑王女を守るより、白百合騎士団に入って気高く美しい王太后様や、可憐で美しく才能溢れるユーレリア姫に仕えたいって言ってるから…

けどさぁ、白百合騎士団に入るには推薦状が必要なんだろ?試験も近衛騎士団や辺境騎士団より難しいって聞いてるし…

俺の頭じゃ無理な気がして…剣と魔法なら同い年の奴らに負けない自信があるけど…勉強は…」


 ライボルトは、残念な位に脳筋なのだ。勉強に必死で取り組もうとしても、本を開いて数分後には夢の世界へ旅立ってしまうのだ。ユーレリア姫を守りたいという気持ちだけは誰よりも強いはずだと思っている彼は果たして白百合騎士団に入団する事が出来るのか?
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