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パワースポット化した女

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毎日寝てバッカリじゃ体が鈍るのよぉ。

ミディは病室で叫びそうになっている。

お昼に日向ぼっこした後、散歩に行く位しか許されないのだ。

安定期に入るまでは無理しないでと言われ、安静が大事だからと入院したままなのだ。

シャバの空気を吸わせてくださーい!

ダンジョン行きたいよぉ

スイーツバイキングも…

魔獣肉のハンバーグたべたいよぉ

ともかく、体動かしたい!!!

ミディは今にも暴走しそう…

スタンピード前の魔の森みたいになってます…

このままにしていたら、国が滅んじゃうよね?

ミディの魔力も漏れてます…

「院長!この病室から聖魔力が流れてきてます。病院がパワースポット化してます」

「聖魔力たれ流されてるぞ!魔石に流してもらえばいいんじゃないの?」

「あれ?傷なおってる!」

「人に優しくするって大事だよね?」

妊娠により魔力コントロールが制御不能になっているのか、聖魔力が周りに放出されている。

というのも、常に身につけていた魔力を吸い取る指輪がなくなった事にミディが気づいていないのだ。

ダンジョンで魔力切れを起こした時に指輪が破壊され貯め込んだ魔力を放出し、ミディの周りに結界を張ったのだろう。

指輪は自分の役割を果たし、消滅したのだ。

ミディが聖魔力持ちであるのはアーライとジュビアでは公然の秘密になっているので、影の者から国立病院がミディの聖魔力垂れ流しによりパワースポット化されている事がジュビアからアーライに伝わったようだ。

お見舞いがてらアーライ神自らが魔力コントロールの指輪を持ってミディに会いに来た。

「ミディ、大丈夫なのか?

今は無理しないでゆっくりと静養して、元気な赤ん坊を産むんだぞ。

何ならミディの子供を私の養子にして、次期アーライ神になってもらい、私は早めに引退しようかな?」

「ラル兄忙しいのにありがとう。

お花とうさぎマカロンも!

指輪をしたら落ちついたわ。

何かね。私の魔力もれのおかげで具合悪くて来た人が病院前で回復しちゃったり、院内の患者さんの傷が治ったり…

色々やらかしたみたいなのよ。

ラル兄!

あなたは神王になったばかりでしょ?

馬鹿な事言ってないでアーライの民の為にもシッカリしてよ?

私とデイヴの子供はアーライの王族にはならないわよ?

神王妃になってくれそうな素敵な方を見つけて、跡継ぎ産んでもらいなさいな。


聖女見習いの可愛い子なら何人か紹介出来るよ?」

想い人であったミディから早く結婚したらと言われショックを受けながらも、自分の役目を果たし帰りに桜庵で和菓子を大量購入するラハルトなのだ。

ラハルトに可愛らしい婚約者が出来るお話も書いておりますので気になる方は、【追放された聖女は隣国で…神王に愛され求婚される】をチェックチェックぅ!!
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