【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

まゆら

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続・運命の番 パミラの願い

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お披露目会が終わって、わたしは黒の王に連れ去られた。  

「ねぇ。

黒の王様!何処に行くの?」

「これから私達が暮らす城を案内しようかと思うのだが嫌かな?」

「お城に連れて行ってくれてるの?」

「そうだよ。もう直ぐ着くからシッカリつかまっていなさい」

人化したままのパミラを自分の背に乗せて黒の王は移動中だ。

 ジュビアの森の深奥にその城はあった。

「わぁ。こんなところにお城があるなんて私知らなかったよ」

「普段は私の魔力で隠されているから見えないのだよ。

私の配下の者と私が許した者にしか、見えない城だからな。

さぁ、行こう!みんなが君が到着するのを待っているよ。



「待って!

今から何があるの?

私どうしたらいい?」

「君は私の隣で笑っていなさい。

他には何も望まないから」

「わかりました!笑顔ですね!」

パミラは黒の王と目を合わせて笑って見せた。

「そう!それでよい!

皆に君を紹介するだけだから安心しなさい」

黒の王に導かれてパミラは城の大広間にやってきた。

2人を待ち受けていた森の民達が拍手で2人を迎える。

「「「「「黒の王の花嫁ようこそ!ジュビアの森に!」」」」」

「「「「「「アーライの守り神の姫が我が王の元に嫁がれた!皆の者、乾杯だ!めでたい!めでたい!めでたい!

」」」」」」


黒の王を慕う獣人達が集まり、祝杯を交わしている。

「皆の者!私の番であるパミラの事を宜しく頼む。

アーライの守り神から預かった大切な姫であるから…

皆も色々と気にかけてくれると有難い。

ふたりでこれからもジュビアの森を守っていくからサポートは頼んだぞ!

今宵は宴じゃ!

好きなだけ、飲んで食べて騒ごうではないか!」


「「「「「「「「黒の王万歳!パミラ様万歳!」」」」」」」」

◇◇◇◇◇

みんなに祝福されて胸がいっぱいのパミラ。

これから私はこのお城でずっと暮らすのかな?

もうミディとは暮らせないの?

まだ運命の番について、きちんと理解出来ていないパミラは戸惑っていた。

「黒の王様、私は今日からこのお城で暮らすの?

私…ミディと離れたくないの!」

「パミラよ。

そなたはまだ番として覚醒していないようだな。

わたしへの想いよりも、主への想いが強いようだ。

この城にミレディアの家族を連れて来ても構わないぞ?

パミラの好きなようにしたらよい」

「黒の王様…

私…あなたの事を何も知らないからどうしていいのかわからないの。

あなたの事を特別だと思っているけれど…

私…」

ミディと一緒に沢山冒険はして来たけど、基本は箱入り娘で甘えん坊のパミラなのだ。

黒の王の花嫁になるまでには色々修行が必要みたいだね。

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