【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

まゆら

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閑話◇ルファード家の嫁

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大好きな幼馴染みのザイラス様と結婚して幸せなはずの私なんだけど…

新婚ホヤホヤの旦那様が…

仕事が忙し過ぎて帰ってきません!

それというのも、現アーライ神様が半年以内に退位される事になり、その際に王宮内の大幅な人事移動があるのですが…

ザイラス様は宰相に指名されるのでは?と言われている事もあり、引き継ぎが大変らしいのです。

現在は極秘任務があるみたいで…

新婚旅行もお預け状態なのです…

あまりにも寂しいのでミディとパミラにお泊りに来てもらおうかと思ってる位…

◇◇◇◇◇

「イルマー!来たよ?」

「イルマー!きちゃったよ?」

ミディとパミラが和菓子を沢山持って遊びに来てくれた。

私から話を聞いたミディは…

「仕事が忙しいのはわかるけど…イルマを放ったらかしにするのは許せない!」と怒って王宮に乗り込みそうになったので止めたけど…

私の為にそこまでしてくれる親友が義妹になった事が嬉しかったのだ。

パミラも私の為に怒ってくれて、次の守り神様になる兄にザイラスを家に帰すようにお願いしてくる!と言うので、これも止めておいた。

ミディからは、イルマがルファード家の主人なんだから好きなようにしたらいいんだよ?

うちの侍女達はみんなイルマが大好きなんだからね!と嬉しい言葉をもらって…

私…幸せです!

そうだよね!

ザイラス様がいつ帰ってきてもいいように屋敷を快適に整えるのが私の仕事なんだ!

よし!

今よりもっとザイラス様が暮らしやすいように…

屋敷をいい雰囲気にしよう!

「ミディ!教えて欲しいんだけど…ザイラス様ってどんなインテリアが好きかな?

あと…好きな食べ物とか、好きな色とか…知ってたら教えて?」

キラキラした乙女の瞳でミディを見つめるイルマ…

ミディはちょっと困り顔だ。

「イルマ…私…兄上の事ほとんど知らないかも?

兄上の事なら、乳兄弟のシリウスか、専属侍女のナリスに聞いたらいいわ」

ミディは、ゼルダに頼んでナリスを連れてきてもらった。

「ミレディア様、お久しぶりです!私をお呼びになるとはどうされましたか?」

「ナリス久しぶりね。用事があるのは私じゃないの。

イルマに兄上の事を色々教えてくれないかしら?

ここに嫁いで直ぐに兄上が王宮泊まりになって…

イルマも退屈で困ってるのよ!

今のうちに兄上の好みを聞いて屋敷をもっと快適にしたいのよ?イルマ!」

「そうなの!

ナリス…私に色々教えてもらえないかしら?」

「はい!奥様何なりと…聞いて下さいな!ザイラス様の事なら私と兄のシリウスが詳しいですよ?何なら引退した母にザイラス様の赤ん坊時代の話も聞いてきますよ?」

ナリス意外とノリノリみたい…

良かったね!イルマ…

奥様って呼ばれているんだね。

ルファード家のみんなに受け入れられてる…

「ナリス有難う!乳母のセレナさんとも話してみたいわ。

時間がある時にセレナさんをお茶に誘ってくれないかしら?

ザイラス様の小さい時の話を聞いてみたいわ!」

「奥様…母はすごく喜びます!趣味の庭いじりとレース編みをしている以外は暇みたいで…」

「レース編みですって?私もレース編みが趣味なのよ!
セレナさんと一緒にレース編みをしながらザイラス様の昔話を聞いてみたいわ」

イルマがナリスと盛り上がっているので、私とパミラは安心して和菓子をもぐもぐしてますよ?

今日のお菓子はサツマイモあんのお饅頭と栗きんとんだよ。

イルマ…

はやく食べないとなくなっちゃうよ?

それにしても…お嫁さんも大変なんだね!

家で旦那様を待つ生活とか無理だなぁと思ったミディなのでした。
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