【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

まゆら

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願い事が叶うダンジョン?

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ミディとパミラが向かったのは、パミラが見つけたという新しいダンジョン。

アーライからバラッドに抜ける森の中に出来たダンジョンらしいのだ。

「父様には教えたから大丈夫!
私とミディが先に探索するって言ったから」

「有難うパミラ。

ねぇ。いつ見つけたの?」

「えっとね。

ミディが和国に行ってる時に暇だから森の散歩してたら見つけたの。

何か…中にいる魔獣に聞いたらね。

冒険者の願いが叶うダンジョンって言ってたの。」


そんな夢みたいなダンジョン?

「何かね。戦闘してる時に欲しい物をお願いするとそれがドロップするみたいなんだけど…」

「何かよくわからないけど…

行ってみようか?」

「だね!入ろう!」

◇◇◇◇◇◇

ダンジョンの入口は、狭くヒトひとりがやっと通れる位だった。

ミディがゲートにギルドカードをかざすと…

「アナタはミレディア.ルファードですね?

このダンジョンにはひとりで入りますか?

制限時間は2時間です!

それまでに最下層のボスを倒せなければ途中でドロップした戦利品は全て没収となり、このゲートに強制送還されます!

それでも、このダンジョンに挑戦しますか?」

何か時間制限があるダンジョンみたいだね。

勿論行くに決まってる!

「はい!挑戦します!

使い魔も一緒です!

欲しい物をお願いするとドロップするって本当ですか?」 

ミディが聞いてみると…

「願いが全て叶うわけではないですが…

お願いしてみて下さい!

それでは健闘を祈ります!」と返答された。

さぁ…

行くしかないね!

「ミディ!はやくいこう!

私にのって!

フロアボス以外はスルーで最下層目指そう!」

パミラもやる気だ。

途中で返されるよりは、いいよね。

フロアボス戦の時に欲しい物をお願いしたらいいし!


アクセサリーに使うレアなパワーストーンと素材になりそうな魔獣の角とか、皮とか…

羽根とか…

欲しいのはそれ位だからなぁ


サーチ君にフロアボスのいる場所探してもらえばいいよね?

大きくなったパミラの背中に乗ってドンドン下層に下りながら、時々戦闘して、ドロップした宝石や宝箱を手に入れたりしながら

無事に最下層へ…

ラスボス戦の勝敗は?


◇◇◇◇◇

ラスボスがいるとサーチ君に教えられてたどり着いたドアの前。

「ミディお腹空いた!

オヤツ…」

ここまで全速力で駆け抜けてきたパミラが空腹を訴える。

「まだ、1時間位しか経ってないからちょっと休憩しようか?」


私は和国から買ってきたお饅頭とリューさんが作ってくれたお弁当を出した。

「わぁ。美味しそう!

ミディこれ食べたい!」

パミラは、大きなお饅頭をロックオンしている…

「パミラの食べたいのを食べて!私はこれかな?」

ミディは、魔獣肉の照り焼きサンドにかぶりついた。

パミラは、お饅頭を口いっぱいに頬張る。

炎魔法でお湯をわかし、珈琲を入れるとあたりにいい香りが漂った。

その時…

ラスボスがいるはずの扉が開いて…

「この香りは何じゃ?ワシにも飲ませてくれぬか?」

扉から顔を出したのは白くて大きな熊の魔獣。

「珈琲飲みたいの?

はい。熱いから気をつけて!」


ミディは特に何も気にせず、カップに注いだ珈琲を熊の魔獣に渡す。

「お主はワシがこわくないのか?」

「うん!こわくないよ?

そのもふもふした毛並み触りたいなぁって位かな?

貴方がこのダンジョンのラスボスなの?」

「そうじゃよ。

流石は白きフェンリルの主。肝が座っておるな。」

「そうなの。

ミディ強いよ?

ホーリーナイトベアに負けないから?」

ラスボスは、ホーリーナイトベアというらしい。

ホーリーナイトベアとは、勝負に勝つとひとつ願い事を叶えてくれる神獣である。

「白きフェンリルよ…

そなたはよい主と出逢ったのじゃな。羨ましいぞ。

このダンジョンは、祈れば願いが叶うダンジョンだからな。

戦闘目的ではなく、何か叶えて欲しい願いがある者が来るのを望んでいる。

そのように、アーライの守り神に伝えて欲しい」

「わかったー。父様に伝える。ねぇ?お饅頭食べる?

珈琲と合うよ?」

「どれ?いただこう。

うっ…これは…

素晴らしい…」

どうやらホーリーナイトベアも甘党みたいだね?

その後、戦闘する事なくホーリーナイトベアからダンジョン制覇の記念の魔石をもらいダンジョンを後にしたのだった。

これ以来、このダンジョンはお祈りダンジョンと呼ばれ最下層でお饅頭を渡してホーリーナイトベアにお祈りをすると願いを叶えてもらえるらしいと噂になったという。

最下層まで2時間以内に辿り着ける力を身につけた者しか願い事は叶えられないのだからギルドの新人達は必死でレベルアップ頑張ってるみたいだよ。

ホーリーナイトベアはパミラと友達になったみたいでたまに遊びにくるんだけどね。

続きはまた次回に!











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