【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

ディオンとデイブ

今日は、お祖父様とデイブさんの面接の日。

気になるから私とパミラも話聞きたかったのに…

ふたりで話すらしい…

何を話すんだろう？

「ミディ！ふたりのはなしききたい？

わたしのまほうつかう？

どうする？」


パミラ…

内緒のお話は聞くのやめとこう？

◇◇◇◇

お祖父様とデイブさんの面接は無事に終わり…

別荘の住人になる条件は、


新作が出来たら家主であるディオンに真っ先に試食させる事だったらしい。

お祖父様…ズルい！

私が先でしょ？

納得いかないので、お祖父様に話をつけて

新作は、別荘で試食会をする！に変更にした。

お祖父様は、神の水を使って作った水まんじゅうをお土産に沢山持って帰ったよ。

私の甘党って…

お祖父様の遺伝かな？

◇◇◇◇◇◇

ここからは、ミディの知らないふたりの話。

「デイブさんとやら、そなたは青龍の主なんだな？

ジュビアのギルドには所属していないがトリプルSだとか…

和国で有名な冒険者だったという話も聞いておるよ。

何故、冒険者をやめて菓子職人として生きる事にしたのかを聞こう」

「実は、自分は異世界からの転生者なのです。

ジュビアに来る半年前位に記憶がよみがえり、色々考えて元の世界へ目指していた菓子職人をこっちでやってみようと思ったのです」

「そうであったか。青龍とは元の世界からの縁なのかな？」

「はい。私の生家の近くに青龍を奉った社がありまして…

私は毎日お祈りを欠かさなかったものですから…

それが縁かもしれません」

「成程。

そなたは独身と聞いておるが心に決めた相手はおらぬのかな？」

「はい。今のところは、自分の店を出す事で頭がいっぱいで…

恋愛をしている余裕はないですね」

「そうか。

では、私の孫娘はどうじゃ？

あの娘はそなたに懐いておるようじゃからな。

ああ見えて、純粋培養の箱入り娘でな。

まだ恋を知らないおぼこい娘なんじゃ。

そなたのように、自分の芯をしっかり持った強い男があの娘の傍にいてくれたら私も安心なんじゃが…

気に入ったらもらってやってくれないか？　　

ちなみに、返品は不可じゃよ？」

この方は…

自分を試しているのだろうか？


「彼女とは会って間もないですし、お互いをこれから知っていく段階だと思います。

とても可愛らしく素敵なお嬢様だと思っております。

今は、こんな答えしか出来ませんがそのうちご挨拶に行く事になる気がしています。

長いお付き合いになるかと思いますので、これから宜しくお願い致します」

デイブ…

そのうち嫁にするから宜しくって遠回しにお祖父様にアピールしてますよ？

本気なんだね…


ミディの知らないうちに外堀が埋められていってます。

お祖父様がお帰りになるそうなので次回に続く！