上 下
5 / 221

お祖父様は心配症!?

しおりを挟む
夜は恐ろしい魔獣だらけの魔の森も朝はひっそりしている。

湖のほとりで朝の鍛練をした後、ミレディアは、火を起こして珈琲を淹れていた。

たまには、魔法を使わないのもいいわね!

ゆっくりと珈琲を味わいながらお祖父様の差し入れのどこでもモーニングセットを開けてみる。

パンケーキとベーコンエッグ、サラダ、スープ、フルーツ、紅茶‥がお盆にのって出てきた!

小さい袋にどうしてこれが入ってたの?と不思議に思いながらも美味しく頂く。

モーニングセットが入っていた袋の中に採点用紙があったので、

80点!紅茶の味が微妙なのと玉子の黄身が半熟ではなかった為。ミディ。と書いた後‥

魔力の持ち主の元へ戻れ!と唱えた。

これで、お祖父様のところに届くはず!

10分後!

新しいモーニングセットがミレディアの元へ届きました!

お祖父様からのお手紙と新作と共に‥


◈◈愛しい孫のミレディアよ!

お前が出奔し、魔の森にいる事は知っているよ。

冒険者になるつもりなのかい?

お前の魔力について、アイリスはうやむやにしていたがワシは秘密を知っているよ。

ディーンのやつも薄々気づいておるじゃろう。

お前の聖魔力はアイリスよりも強いはずじゃ。

今はアイリスにより、封印されているはずなんだが‥

何かのきっかけで封印が解けた時の為に、お前にこれを渡しておこう。

これはワシが作った最強の魔封じリングじゃ。

これは1度指にはめたら外れないようになっておる。

お前を越える聖魔力の持ち主にしか外す事は出来ない!

お前が、自分の持つ聖女の力を使いたいと思う事があればいつでも王都に戻っておいで。

大神殿の筆頭聖女として迎えるように準備しておくからね。

あとふたつ選択肢があるのだが‥

多分お前は嫌がるだろう。

ひとつは、次の神王になる事、この場合は、婚姻しなくてもよいがお前の片腕となり、アーライを共に治めるだけの器量がある者を選ぶ必要がある。

もうひとつは、ジュビアに留学しているラハルトと婚姻し王妃となりアーライをふたりで守る事。

この3つが聖魔力を封印しない場合にお前が選らばなければならない道だ。

ワシが元気なうちにお前が答えを出してくれる事を期待しておるぞ。

たまには、ワシの顔を見に来てくれ!

来ないならこちらから遊びに行くまでだが‥

では、またな。

◇◇◇◇◇

お祖父様‥

自分もお母様も王族である事を嫌って臣下に下った事を後悔してるのかしらね?

私もふたりから自由を愛する血を受け継いでいるのに‥

バルド様はもう見限られたのね。

ラハルト様が次期神王なら安心だわ。

私は聖女の力を一生使わないでいられたらいいな‥

私‥大神殿で毎日お祈りとか無理だもの!

お父様みたいに聖騎士になって聖女様を守る方が向いてるわ!

どうしてもアーライに帰って聖魔力を使わないといけない場合は女だけぬ聖騎士団を作って団長になるしかないわね。

お祖父様に提案したら、直ぐに騎士団を作るから帰って来なさいって言われそうだから今は答えは保留にしている方がよいわね。

ちょっとジュビアに行ってラハルト様に会って来ようかしら?

彼は私と結婚する気はないでしょうけど‥

来年、学園を卒業したらアーライに戻るはずだし‥

その前に会って私は嫁候補から抜かしておいて!とお願いしないと‥

魔の森を越えたら、ジュビアの国境にある黒の森に行けるはずだよね?

とりあえず‥

魔の森攻略しますかね?

ミレディアが森に入ってしまったので‥

次回に続く!





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

【完結】「お迎えに上がりました、お嬢様」

まほりろ
恋愛
私の名前はアリッサ・エーベルト、由緒ある侯爵家の長女で、第一王子の婚約者だ。 ……と言えば聞こえがいいが、家では継母と腹違いの妹にいじめられ、父にはいないものとして扱われ、婚約者には腹違いの妹と浮気された。 挙げ句の果てに妹を虐めていた濡れ衣を着せられ、婚約を破棄され、身分を剥奪され、塔に幽閉され、現在軟禁(なんきん)生活の真っ最中。 私はきっと明日処刑される……。 死を覚悟した私の脳裏に浮かんだのは、幼い頃私に仕えていた執事見習いの男の子の顔だった。 ※「幼馴染が王子様になって迎えに来てくれた」を推敲していたら、全く別の話になってしまいました。 勿体ないので、キャラクターの名前を変えて別作品として投稿します。 本作だけでもお楽しみいただけます。 ※他サイトにも投稿してます。 「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」 表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。

もういらないと言われたので隣国で聖女やります。

ゆーぞー
ファンタジー
孤児院出身のアリスは5歳の時に天女様の加護があることがわかり、王都で聖女をしていた。 しかし国王が崩御したため、国外追放されてしまう。 しかし隣国で聖女をやることになり、アリスは幸せを掴んでいく。

芋くさ聖女は捨てられた先で冷徹公爵に拾われました ~後になって私の力に気付いたってもう遅い! 私は新しい居場所を見つけました~

日之影ソラ
ファンタジー
アルカンティア王国の聖女として務めを果たしてたヘスティアは、突然国王から追放勧告を受けてしまう。ヘスティアの言葉は国王には届かず、王女が新しい聖女となってしまったことで用済みとされてしまった。 田舎生まれで地位や権力に関わらず平等に力を振るう彼女を快く思っておらず、民衆からの支持がこれ以上増える前に追い出してしまいたかったようだ。 成すすべなく追い出されることになったヘスティアは、荷物をまとめて大聖堂を出ようとする。そこへ現れたのは、冷徹で有名な公爵様だった。 「行くところがないならうちにこないか? 君の力が必要なんだ」 彼の一声に頷き、冷徹公爵の領地へ赴くことに。どんなことをされるのかと内心緊張していたが、実際に話してみると優しい人で…… 一方王都では、真の聖女であるヘスティアがいなくなったことで、少しずつ歯車がズレ始めていた。 国王や王女は気づいていない。 自分たちが失った者の大きさと、手に入れてしまった力の正体に。 小説家になろうでも短編として投稿してます。

嘘つきと言われた聖女は自国に戻る

七辻ゆゆ
ファンタジー
必要とされなくなってしまったなら、仕方がありません。 民のために選ぶ道はもう、一つしかなかったのです。

浮気をした王太子はいりません。〜離縁をした元王太子妃は森の奥で、フェンリルパパと子供と共に幸せに暮らします。

にのまえ
恋愛
 王太子ルールリアと結婚をして7年目。彼の浮気で、この世界が好きだった、恋愛ファンタジー小説の世界だと知った。 「前世も、今世も旦那となった人に浮気されるなんて」  悲しみに暮れた私は彼に離縁すると伝え、魔法で姿を消し、私と両親しか知らない秘密の森の中の家についた。 「ここで、ひっそり暮らしましょう」  そう決めた私に。  優しいフェンリルのパパと可愛い息子ができて幸せです。  だから、探さないでくださいね。 『お読みいただきありがとうございます。』 「浮気をした旦那様と離縁を決めたら。愛するフェンリルパパと愛しい子ができて幸せです」から、タイトルを変え。  エブリスタ(深月カナメ)で直しながら、投稿中の話に変えさせていただきました。

聖女の姉が行方不明になりました

蓮沼ナノ
ファンタジー
8年前、姉が聖女の力に目覚め無理矢理王宮に連れて行かれた。取り残された家族は泣きながらも姉の幸せを願っていたが、8年後、王宮から姉が行方不明になったと聞かされる。妹のバリーは姉を探しに王都へと向かうが、王宮では元平民の姉は虐げられていたようで…聖女になった姉と田舎に残された家族の話し。

処理中です...