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第3章

いなくなった神王様…

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アーライ神がいないと王宮は大騒ぎ。

何でも私と婚約する前はよく行方不明になって側近達を困らせていたようです。

ラハルト様…

今回は側近の方々もいないので、何があったのかと王宮騎士団総出で捜索中です。

ラハルト様は何処に行かれたのでしょうか?

先代の神王様と一緒に引退され今は離宮にいるという幼い頃からラハルト様のお目付け役だったじいやさんにも話を聞きに行くようなので、私も連れて行ってもらう事にします。

◇◇◇◇◇

離宮では…

ラハルトがいなくなったらしいが迷子か?と先代様は何の心配もしていないようですが…

じいやさんは、貴方様がきちんと怒らないからラハルト様がいつまでたってもしっかりされないのですよ!と先代様にお説教をしております。

ラハルト様に念話しても通じないので魔法が弾かれる特殊な場所にいるのは間違いないようです。

先代様が笑いながら異界のゲートでも開いたのかもしれないぞ…

執務室からみんないなくなったのだろう?

執務室をもう一度調べなさい!

時の魔法を操れる魔導師を呼んでいなくなったと考えられる時間に時を戻せばよい!

先代様…

ふざけているようで真面目な方のようです。

私の義理の父になる方なので…

出来れば信頼したいので…

あまりふざけないでいてもらえたら有難いなぁと思うヒルダです。

隣にいたじいやさんも同じ考えらしく…

「ヒルダ様、申し訳ないですな…殿下は真剣な場面が苦手でしてな。

あのようにふざけるのですが…実は生真面目なお方ですからご安心を!」と言ってくれたのでホッとしている。

時を操れる魔導師は国際ギルドからの依頼でしばらく戻らないと分かりがっかりする先代様。

じいやさんは何か思いついたようで何処かに連絡している。

私はデート中のマリッサに大変なの!デート中にごめんね。マリッサの母上の力が必要かも?と念話してみる。

マリッサから、今すぐ戻ります!ジュリアーノ様にも連絡が来たので…と返事があったので私は先代の奥方様であり、そんけいする聖女シャロン様とお茶を飲みながら話をする事にした。

じいやさんはジュビア王国に連絡したみたいで、全属性の魔法に通じているギルドマスターが来てくれる事になった。

ラハルト様達を心配する私にシャロン様は、私達女は待つのがお仕事よ。

難しい事は殿方にお任せしましょうね。と優しい言葉で私を慰めてくれた。

ラハルト様…

本当にどうしたのかしら?

早く帰ってきて!

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