【完結】追放された聖女は隣国で…神王に愛され求婚される

まゆら

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第3章

皇女様を探して!

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私との婚約以前に、ラハルト様に政略結婚らしき話があった事をチラッとミリア様からお聞きしました。

その話はいつの間にか立ち消えになっていたようで、ミリア様も詳しくは知らないようなのですが…

何でも、ラハルト様と正式に婚約する段階になってから別の国の王子とのロマンスが、発覚し駆け落ちしたとか、国外追放されたとか…

その後、行方不明になっていた姫がどうやらアーライに潜んでいるのではないか?という噂が立っているんですって。

ラハルト様は、その方をどう思っていたのでしょうか?

その方も、他に想う方がいるのに何故ラハルト様との婚約を拒否しなかったのでしょう?


何れにせよ。ラハルト様を傷つけたのは許しがたい事です。

私…怒ってますのよ?

もし、元婚約者もどきさんと今後お会いする機会があればラハルト様に謝って頂きたいです。

ラハルト様は誰かを想っている方と無理に婚姻を結ぶようなお方ではありませんから!

この件は…マリッサにお願いして探ってもらう必要がありますね。

私、心がモヤモヤしてまいりました!

◇◇◇◇◇

ラハルトside

以前、母上からのお願いで仕方なくお見合いをし、外交的な問題もあり断りきれないままに

婚約寸前までいった女性がいたのだが…

その女性が正式な婚約発表前に駆け落ちしてしまい、その話はお終いになり、アーライ神国を対面的に傷つけたとして、向こうの国からは色々外交で有利な条件の提示や、これを機に戦争に突入しないように…裏取引のようなモノがあったのだが…

裏取引に関しては腹黒従兄殿にお任せしておいたので…私は詳しくは知らない事になっている。

駆け落ち事件以降は穏やかな国交が続いていたのだが…

駆け落ちした皇女がどうやらアーライに潜んでいると報告があったらしく…

大がかりな皇女捜索部隊をアーライに送り込むようで、受け入れと協力をお願いしたいという話が皇帝から直々にあったのだ。

現皇帝は駆け落ちした皇女の兄で妹を溺愛していて、何故か私の事を気に入り前皇帝に嫁ぎ先はアーライ神国!それ以外は認めないと言ったとか…

彼のひと言と、母上からのすすめで見合いする事になったのだが…肝心の皇女は見合いにも私にも興味のない様子だったので断られると思っていたのに何故だか話が進んで…

まぁ、結果として皇女と亡国の皇太子が駆け落ちしたのだが…

亡国とは…

愛しのヒルダが以前住んでいた国なんだが…

あの国の王族とは何らかの因縁があるのかもしれないな。

駆け落ちしたものの、自分の国には戻れないからアーライに潜んでいるとか…

迷惑なんだけど…

それに、皇女様は数回しか会ってないけど、純粋培養の深窓の姫君って感じの世間知らずな雰囲気だったから男の情熱に絆されて一時の気の迷いで駆け落ちしてしまった可能性高いよね?

皇女様にも、考えなしの皇太子にも生活能力があるとは思えないし…

協力者がいるのは確かだろう。

その協力者が何をしたいのか、分からないがアーライか皇国、それと亡国の何れかを争いに巻き込みたいのは確かであろう。

残念だが、アーライは巻き込まれる理由がないな。

私は、皇女には全く未練はないし…

ヒルダが住んでいた国は今はヒルダの兄上達が仕切っているから…あの王族どもには出番はない。

私は皇帝からのお願いを受け入れ、行方不明の皇女の捜索をアーライの国民にも依頼する事にした。

貴族間だけでは、情報が隠匿される恐れがあるので一般市民も巻き込んだのである。

ちなみに皇国は宝石や珍しい鉱石が採れるので皇女を見つけてくれたヒトは限定十名までの採掘し放題ツアーを組んでもらえるらしい。

見つけるのは、皇女だけで亡国の皇太子はどうでもよいらしい…

皇女は、母上の親戚筋にあたるので先ずは…母上に話を聞かないと…

鉱石採掘ツアーちょっと行ってみたいからね!私も…

その前にヒルダが心配したり、誤解しないように皇帝を交えて話さないといけないな。

捜索が長引くようなら、ミディかジルに依頼しないと…








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