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第2章
薔薇園で告白が流行ってるのですか?
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植物園を出て、次は薔薇園を散策するふたりは図書館で待ち合わせた時より打ち解け、
よい雰囲気になっている。
変装して、こっそりふたりの後からついてきているラハルトとヒルダには気づかずに楽しげに顔を寄せて希少種の薔薇を見ている。
「ラハルト様?
案外気づかれないですね?
いつものマリッサなら、ヒルダ様?分かっておりますよ?
とか、念話してきそうなのに…」
ヒルダが小声で呟くと、ラハルトも、
「確かに!普段のジュリならラル兄!後をつけるとか…
ふざけてますか?と怒りそうなのに…
私の気配に気づかないとは…
マリッサに夢中なのだな?」
ふたりに気づかれたらヤバいと思いながらも…
ずっと適齢期のご令嬢に追いかけまわされても知らん顔だった従兄の初恋が気になって仕方ないラハルトである。
ヒルダにしても、常にイケオジ最高!といって全く現実の恋愛に興味のなかったマリッサが楽しげに若手のイケメンとデートしているのを見て、
ジュリアーノ様!
頑張ってマリッサを落として下さい!とお願いしている。
兄の遅咲きの初恋が気になるのかラレーヌもミリアと変装してウロウロしている。
年配のご婦人の装いと特殊メイクを施したふたりは、年配らしくない早足で移動しているので浮いているのだが…
自分達はバレていないつもりらしい。
ジュリアーノ様も愛されてるなぁと思いながら隣のラハルト様を見ると、ミリア様とラレーヌ様が駆け足でふたりに追いついているのを見て笑っている。
「ラレーヌは、自分が先に結婚するのを気にしていたんだよ。
去年位までは、ジュリも仕方なくお見合いをしていたんだが…
興味を持てる女性がいなくてな…
マリッサに出逢えて本当に良かったな!
私が君を見つけたように、ジュリもマリッサを見つけたんだな」
従兄の心配から自分の話に持っていくラル兄なのでした!
ふたりは薔薇園を堪能したようで、お茶の用意が整っている中庭に移動中です。
◇◇◇◇◇
「これを貴女に!さっき気に入っていただろう?
この真紅の薔薇は私が育てた花なのだよ」
ジュリアーノは、大輪の真紅の薔薇を一本マリッサに渡した。
一本の薔薇の花言葉は、一目惚れを意味する。
マリッサには通じていない気がするけど?
ジュリアーノ様!
告白頑張って!
「有難うございます。
希少種の薔薇を私が貰ってよいのですか?」
マリッサは渡された薔薇の花をジッと見つめながら呟く。
「勿論だよ。
これは、私の気持ちなんだ。
貴女に一目惚れですって意味なのだよ?
重いかな?
今、想うヒトがいないなら私とつき合うというのは無理かな?
返事はなるべく早めにお願いするよ」
ジュリアーノ様…
やりますね!
マリッサがビックリしてますけど、何だか嬉しそうです。
「あの…私、今まで恋愛を経験した事が無くて…
おつき合いがよくわからないのですが?
ジュリアーノ様の事は好ましく思います。
また、一緒に植物や本の話をしたいです。
ゆっくりと貴方を好きになっても良いのなら…」
マリッサの言葉を最後まで聞かずにジュリアーノは…
「有難う!ふたりのスピードで進もう」とマリッサを抱きしめ、初心なマリッサは真っ赤になって固まってしまった。
後ろで聞いていた4人は…
口々に、
「お兄様!やりました!」
「ジュリよくやった!」
「ジュリ兄…おめでとう!」
「マリッサ…」
…と、感動している様子である。
ジュリアーノとマリッサが中庭でお茶を飲んでいるので、次回に続く!
よい雰囲気になっている。
変装して、こっそりふたりの後からついてきているラハルトとヒルダには気づかずに楽しげに顔を寄せて希少種の薔薇を見ている。
「ラハルト様?
案外気づかれないですね?
いつものマリッサなら、ヒルダ様?分かっておりますよ?
とか、念話してきそうなのに…」
ヒルダが小声で呟くと、ラハルトも、
「確かに!普段のジュリならラル兄!後をつけるとか…
ふざけてますか?と怒りそうなのに…
私の気配に気づかないとは…
マリッサに夢中なのだな?」
ふたりに気づかれたらヤバいと思いながらも…
ずっと適齢期のご令嬢に追いかけまわされても知らん顔だった従兄の初恋が気になって仕方ないラハルトである。
ヒルダにしても、常にイケオジ最高!といって全く現実の恋愛に興味のなかったマリッサが楽しげに若手のイケメンとデートしているのを見て、
ジュリアーノ様!
頑張ってマリッサを落として下さい!とお願いしている。
兄の遅咲きの初恋が気になるのかラレーヌもミリアと変装してウロウロしている。
年配のご婦人の装いと特殊メイクを施したふたりは、年配らしくない早足で移動しているので浮いているのだが…
自分達はバレていないつもりらしい。
ジュリアーノ様も愛されてるなぁと思いながら隣のラハルト様を見ると、ミリア様とラレーヌ様が駆け足でふたりに追いついているのを見て笑っている。
「ラレーヌは、自分が先に結婚するのを気にしていたんだよ。
去年位までは、ジュリも仕方なくお見合いをしていたんだが…
興味を持てる女性がいなくてな…
マリッサに出逢えて本当に良かったな!
私が君を見つけたように、ジュリもマリッサを見つけたんだな」
従兄の心配から自分の話に持っていくラル兄なのでした!
ふたりは薔薇園を堪能したようで、お茶の用意が整っている中庭に移動中です。
◇◇◇◇◇
「これを貴女に!さっき気に入っていただろう?
この真紅の薔薇は私が育てた花なのだよ」
ジュリアーノは、大輪の真紅の薔薇を一本マリッサに渡した。
一本の薔薇の花言葉は、一目惚れを意味する。
マリッサには通じていない気がするけど?
ジュリアーノ様!
告白頑張って!
「有難うございます。
希少種の薔薇を私が貰ってよいのですか?」
マリッサは渡された薔薇の花をジッと見つめながら呟く。
「勿論だよ。
これは、私の気持ちなんだ。
貴女に一目惚れですって意味なのだよ?
重いかな?
今、想うヒトがいないなら私とつき合うというのは無理かな?
返事はなるべく早めにお願いするよ」
ジュリアーノ様…
やりますね!
マリッサがビックリしてますけど、何だか嬉しそうです。
「あの…私、今まで恋愛を経験した事が無くて…
おつき合いがよくわからないのですが?
ジュリアーノ様の事は好ましく思います。
また、一緒に植物や本の話をしたいです。
ゆっくりと貴方を好きになっても良いのなら…」
マリッサの言葉を最後まで聞かずにジュリアーノは…
「有難う!ふたりのスピードで進もう」とマリッサを抱きしめ、初心なマリッサは真っ赤になって固まってしまった。
後ろで聞いていた4人は…
口々に、
「お兄様!やりました!」
「ジュリよくやった!」
「ジュリ兄…おめでとう!」
「マリッサ…」
…と、感動している様子である。
ジュリアーノとマリッサが中庭でお茶を飲んでいるので、次回に続く!
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