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第2章

お帰りミリア様

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「ラハルト様!ミリア様が帰ってきたの!

みんなで一緒にお茶しませんこと?」


無邪気で可愛らしい私の婚約者殿が私の妹の帰還を喜んでいる。

何故ミリアが王宮にいなかったのか?

学園を休んでいたのか?

彼女は知らないのだから。

自分が悪役令嬢気取りの女のターゲットになっていた事も…

勿論、知らないのだ。

彼女は自分の聖なる力で邪悪なモノから自分を守っている事も知らない。

彼女は…

彼女自身の力の偉大さについて何も知らない。

ヒルダが、


3大聖女を凌ぐ実力者であると理解しているのは、パトリスとルイス位であろう。

私は無意識に彼女の強さに魅かれたのであろうか?

昔から私は強くて美しい女性に弱いらしい。

◇◇◇◇◇◇

「ラハルト様!

私がジュリさんと一緒に作ったウサギマカロンとウサギ大福食べましょう!

ウサギ大福にはカスタードも入れてみたんですよ?

ねぇ!ジュリさん!」

「アーライ神様!

私がラビさんから習った大福生地をアレンジしたのです!

これは、ヒルダ様と私の新作和菓子なのです。

食べ終わったらアンケートお願い致しますね!」


婚約者殿は、王宮で人気者みたいだな。

聖騎士たちからは、崇められ。

魔導師達からは、高い魔力と魔力コントロールの上手さで尊敬され。

文官達からは、私の秘書として重宝がられ…

侍女連中からは、憧れの眼差しで見られ…

とにかく輝いてるんだけど…

本人は全く気づかずに常にマイペースで。

そこがまた人気みたいだ。

手のつけられないお転婆姫のミリアをおとなしくさせているところはみんなに尊敬されている。

侍女頭からはヒルダ様々です!

毎日逃げ出す姫様と追いかけっこしなくてすみますし!

ラハルト様は、本当によいお嬢様を見つけましたこと。

なんて…

褒められましたが?


私とミリアがダメみたいに聞こえるの気のせいかな?

それにしても、マカロン旨いな。

ミリア来ないと…

私が全部食べますけど?

なんやかんやで今日も平和なアーライの王宮でした。

ラハルト様がウサギ大福を全部食べないように見張らないとミリアに怒られそうなので…

次回に続く!
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