【完結】追放された聖女は隣国で…神王に愛され求婚される

まゆら

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第3章

閑話◇氷結王子はご機嫌ななめ

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「ヤバい!今日も荒れてるぞ?今日、氷結王子と組むヤツが気の毒だな‥」

魔法学科は辺り一面、氷の世界になっている。

クラスに入ってきた者はみんな余りの寒さに慌てて出ていった。

クラウディアが担当しているクラスに行くと‥

何故か、教室の前に生徒が集まっている。

「何があったの?みんな中に入りなさい?」

クラウディアが言っても、誰も中に入る様子はない。

不信に思ってクラスに入ると‥そこは銀世界でスノーベアの子供が遊んでいるのが見えた。

「ロランくんか‥」

クラウディアは直ぐに氷魔法を無効化した。

慌てて、教室に入ろうとする生徒たちを呼び止めたクラウディアは、あの位の魔法を無効化出来ないなら魔法学科を今すぐ止めなさい!と全員を叱りつけ

その場で、自分の属性魔法以外の属性の魔法を無効化する方法についてレポートを明日までに書いてくるようにと伝え

教室には入れずにロラン以外の全員を帰した。 

ロランは瞑想しているらしく目を閉じて座っている。

彼の使い魔であるスノーベアは心配そうに周りをうろうろしたり、まだ凍りついている床を滑って遊んだりしている。

彼が初恋の君に失恋した事を知っているクラウディアは、気が済むまで瞑想させる事にして

使い魔のスノーベアに課題を渡しておくようにお願いした。

白くてもふもふのスノーベアは、コテンと首をななめに倒して甘えたように

「ロランが最近おかしいの。僕が話かけても上の空なんだよ?クラウディア助けて!」とお願いしてきた。

高位の魔獣であるスノーベアは、人の言葉を理解しているのだ。

もふもふ大好きなクラウディアは思わず

そのふわふわな毛並み触らせてくれない?と聞いてみた。

「いいよ!」

気さくなスノーベアである。

クラウディアは、飽きるまでもふもふしていた。

すると、何やら冷たい視線が‥

「先生!僕の使い魔と馴れ合うのやめてもらえませんか?」

ロランが復活していた。

「ロラン!僕が先生にお願いしたの!おこらないで!最近、ロランは遊んでくれないから僕退屈なんだから!」

スノーベアは拗ねた顔でロランを見上げる‥

上目遣いヤバい‥

「ごめん!僕が悪かった!今日から遊ぶから機嫌なおしてよ?」

「わかったー。クラウディア有り難う!僕帰るね」

ご機嫌になったスノーベアは先に帰ったらしい。

「授業の邪魔をしてすいませんでした。明日からはちゃんとやります!今日はこれで!」

慌ててスノーベアを追いかけるロランは年相応の可愛らしさだなぁと後ろ姿を見送り

ちょっとだけキュンとした自分に動揺した。

私‥ショタコンだったの?

すっかり、イケショタロランにヤられたクラウディアであった。
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