【完結】追放された聖女は隣国で…神王に愛され求婚される

まゆら

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第1章

此処は何処?私は‥

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起きたら天井がいつもと違う‥

あれ?

何かおかしい?

ベッドもやたら広いし‥

何か無駄にヒラヒラなこの服は?

朝起きたヒルダは戸惑っていた。

昨日の記憶がボンヤリしているのか、自分が今何処にいるのか理解していないようである。

「ヒルダ様。おはようございます。お加減はいかがです?」

「マリッサ!良かった!私、夢の中にいるんじゃないよね?」

「はい。夢ではありませんよ。此処は、アーライ神国のパトリス様の妹のアデル様のお屋敷ですからね。ヒルダ様は、昨日お疲れになって寝てしまいましたからね。さぁ。着替えましょうか?」

マリッサは、アデルが用意した可愛らしいワンピースを持ってきたのだが

ヒルダは、いつもの聖女の装いじゃないと落ち着かないと首を振る。

「ヒルダ様!アデル様がせっかくご用意されたのですから今朝はこれを着て頂かないと!アデル様がガッカリされますよ。私も侍女用のお仕着せで朝のご挨拶に伺いましたら、無理やりこのワンピースに着替えさせられましたからね。」
 
改めて見るとマリッサはいつものお仕着せではなく、シンプルで可愛らしい紺色に白いレースの縁取りのワンピースを着ている。

「マリッサ!似合ってるわ。落ち着きがあって上品で!アデル様はセンスがある方のようね」

「はい。アデル様からこちらのワンピースを是非ともヒルダ様にと渡されましたのでヒルダ様もお着替え下さい!」

白いふわふわした生地にパステルカラーで色とりどりの花が描かれた可愛らしいワンピースは、ヒルダの清楚な魅力を引き立てている。

ヒルダの腰まである美しいプラチナブロンドの髪を愛しげにブラッシングした後、編み込んでからハーフアップにするといつもの聖女仕様のメイクではなく

流行りにのった色使いの甘やかなメイクを施した。

「わぁ。マリッサ有り難う!このメイクだと違和感がないわ。これはバラッドの化粧品じゃないでしょ?」

「はい。昨夜、アデル様からアーライで流行しているメイク用品を一式頂きましたので早速ヒルダ様に使わせて頂いたのですよ。気に入りましたか?」

「ええ。私何だか普通の女の子みたいね。」

「ヒルダ様。ここでしばらく普通の女の子として暮らしなさいとパトリス様からお話がありまして、詳しい事は朝食の後にパトリス様からお話があると思いますよ。さぁ。皆様お待ちかねですから行きましょうか。」

マリッサに連れられて食堂に向かうヒルダは、心の中で‥

私、今更普通の女の子に戻れるの?と考えながらぼんやり歩いていて階段から落ちそうになり

マリッサから注意されている。

ヒルダ様‥

聖女の看板外したらぼんやりのうっかりさんらしい‥

そんなヒルダたちを食堂で待ち受けていたのは?

次回に続く!
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