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第1章

これって神隠しだよね?

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「父上!大変です!神殿が‥私の花嫁が‥いなくなりました!」

執務室でルーティンのハンコ押しをしていたバラッド王の元に第二王子が駆け込んできた。

「そんなに慌ててどうした?お前が朝から執務室に出向くとは明日は雨だな。」

「父上!何をのんきな事を!私が神殿に出向いたところ、誰ひとりいなかったのです!これは‥まさか‥神隠しなのでは?」

「何を寝言を言っておるのじゃ。お前は昨夜も飲み過ぎていたからな神殿に行く夢でも見たのではないのか?」

「私は正気です!いつもなら門前にいる聖騎士たちもいなかったのですよ?」

「それは‥まことか?」

流石の王も信じたらしく、側仕えの騎士に確認に行かせる事にしたようだ。

「父上‥私が聖女を花嫁にと望んだせいで神罰があたったのでしょうか?私は‥どうすれば‥」

「とりあえず落ち着くのだ。すぐに知らせがあるはずだ。一夜のうちに神職全員が消えるなど聞いた事がないからな。朝の祈りの時間にお前が神殿に行ったのではないのか?全員が祈りの間で神に祈りを捧げるからな。」

「それならよいのですが‥私、祈りの間にも入ったような気がします‥」

「お前は疲れているのではないか?少し休んではどうだ。後は私に任せて今日は休むとよい。」

バラッド王‥

息子には激甘です‥

◇◇◇◇◇

その10分後。

側仕えからの神殿には誰ひとりいません!という報告を聞いて茫然自失になったバラッド王でした。

何が何だかわからず、影の者を呼んだところ

影の者も誰もいないという非常事態に王は怒りのあまり泡を吹いて倒れてしまったという事です。

これからどうなるバラッド王国!

国外に留学中の第一王子と臣下に下った王弟のどちらかを祭り上げるべく

水面下では色々な事が起こっているとか、いないとか。

ちなみにバラッド王国の影の軍団はジュビアの暗部に引き抜かれたようです。

ジュビアの超甘党宰相様は実はやり手のイケオジなのですよ!

桜庵で食い倒れてたり、甘味を買い占めてるイメージしかありませんが‥

※※アーライ神国とジュビア王国に関してのこれまでのお話は、転生もふもふの方でお読み下さいませ。

読まなくても、何となく話が分かるような展開にしていく予定ですが‥

◇◇◇◇◇
その頃、アーライ神国では‥

バラッド王国の神殿から消えた神職たちが、面接中。

「えっと、君は神殿に住みますか?寮から通いますか?」

「あなたはフルタイムで働きますか?半日のパートタイムでもよいですよ?パートタイムの場合は、三時間からになります。」

アーライ神国の神職はパートさんもいるんだね‥

これまで、バラッド王国で神殿の中に閉じ込められていた神職たちは、生き生きとしていた。

パトリス様に着いてきて良かった!

一生、パトリス様推し!と誓った聖女見習いや神官がいたとか、いないとか‥

次回に続く!


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