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姉弟
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普段は最強な姉なのだが、男絡みになると弱腰になるのだ。自分が興味ない男には強気なんだが‥
目の前でグラスのワインを飲み干して満面の笑みを浮かべる姉を見て溜め息をつく。
「だいたいさぁ。百合を紹介して欲しいとかさぁ。私に言うのひどくない?私だって和真が好きだったのに。先に出会ったのは私の方なんだよ!ねぇ。純聞いてる?」
聞いてます!聞いてますよ。姉さんはその和真に自分の気持ちは伝えたのかよ?
「伝えてない!だって好きなタイプ可愛くて優しい人って言ったもん!私を好きになるわけない。」
泣き崩れる彩花をなだめながら
姉さんは可愛いし、優しいと思うけどな?と言うと
「そうだとしても、和真が選んだのは百合なの!百合が可愛いのも優しいのも前から和真を気にしてたのも知ってたから辛いのよ!幸せな二人を見るの辛いよ。」
わかったからもう飲むのやめとこう。もう寝なよ。
「うん。寝る。おやすみなさい。」と言うと彩花はソファーに倒れこんだ。
あーもうこの人は‥
不器用な人だ。可愛いんだけどな。馬鹿みたいに単純で素直で他人を疑う事を知らない。そんな姉を愛しく思った。
もうこのまま寝かしとくか。
タオルケットをかけてソファーを倒してベッドにしておいた。
僕も姉さんには甘いよな‥
テーブルに散らばる空になった缶ビールやワインのボトルを片付けながら姉の寝顔を眺めてみる。
案外幸せな顔して寝てるなぁ。良かった。好きでどうしようもなくなる前に失恋して良かったよ。姉さんの良さをわかって好きになってくれる人に出会えるといいんだけどな。
密かに姉の幸せを願っている僕なのだ。
今シスコンって言ったヤツ誰?
間違いなくシスコンだけど?
何か悪い?
ええシスコンですとも。
開き直ってますよ。
自他共に認めるシスコンです!
目の前でグラスのワインを飲み干して満面の笑みを浮かべる姉を見て溜め息をつく。
「だいたいさぁ。百合を紹介して欲しいとかさぁ。私に言うのひどくない?私だって和真が好きだったのに。先に出会ったのは私の方なんだよ!ねぇ。純聞いてる?」
聞いてます!聞いてますよ。姉さんはその和真に自分の気持ちは伝えたのかよ?
「伝えてない!だって好きなタイプ可愛くて優しい人って言ったもん!私を好きになるわけない。」
泣き崩れる彩花をなだめながら
姉さんは可愛いし、優しいと思うけどな?と言うと
「そうだとしても、和真が選んだのは百合なの!百合が可愛いのも優しいのも前から和真を気にしてたのも知ってたから辛いのよ!幸せな二人を見るの辛いよ。」
わかったからもう飲むのやめとこう。もう寝なよ。
「うん。寝る。おやすみなさい。」と言うと彩花はソファーに倒れこんだ。
あーもうこの人は‥
不器用な人だ。可愛いんだけどな。馬鹿みたいに単純で素直で他人を疑う事を知らない。そんな姉を愛しく思った。
もうこのまま寝かしとくか。
タオルケットをかけてソファーを倒してベッドにしておいた。
僕も姉さんには甘いよな‥
テーブルに散らばる空になった缶ビールやワインのボトルを片付けながら姉の寝顔を眺めてみる。
案外幸せな顔して寝てるなぁ。良かった。好きでどうしようもなくなる前に失恋して良かったよ。姉さんの良さをわかって好きになってくれる人に出会えるといいんだけどな。
密かに姉の幸せを願っている僕なのだ。
今シスコンって言ったヤツ誰?
間違いなくシスコンだけど?
何か悪い?
ええシスコンですとも。
開き直ってますよ。
自他共に認めるシスコンです!
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