愛無き子供は最強の神に愛される

神月るあ

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第終章 愛と心編

番外編 陰葉・陽葉の過去8

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~神社内~

「…」

夢華「ねえ、愛梨沙ちゃん。今日はもう
帰らないと」

「そうだね…」

黒苑「あらあら。なんか約束かい?」

「いえ…ただ、偶には中庭で過ごさないかと、
言われまして…」

魅白「そっかあ…なら、また明日来な」

魅白「明日来れなくても、いつでも待ってるから」

夢華「っ! ありがとうございます…!」

「では、また。さようなら」

すうっ(結界の外に出る)

「はあ、な~んで帰らないと行けないのかな」

夢華「仕方ないよ…約束しちゃったんだから」

「そうだね…」

ーーーー☆ーーーー
~その日の夜、中庭~

「…」

そういえば。この中庭には、桜の木がある。
でも、枯れていて花は付けていなかった。
だから、気になる。枯れてるのなら、切り倒せばいいのに、どうしてか残している。
何か、理由があるのかな…。

夢華「ねえ愛梨沙。少し、こっち来てよ」

「んえ?なんで?」

夢華「少し、気になることがあるんだ」


夢華「ほら。ここ見てよ。この幹のとこ」

「…っ?これ」

夢華「見たことあるでしょ?あの鳥居にもあった
黒と白の文字」

夢華「どうしてか、この桜の幹にも彫られてるの」

「な、なんで…この桜、普通の桜だよね?」

夢華「でも、枯れてるのに切り倒してないん
だよ?」

夢華「なにか、理由があるんじゃ…?」

「触って、みる?」

夢華「そっっ、か。触ったら、何か起こるかもってことね」

夢華「なら、少しだけ」

すっ(文字に触れる)

夢華「...?」

「これは、ただ彫られてるだけで関係ないの
かな?」

パァッ!

「ッ⁉︎ あ…?」

夢華「うそ…」

夢華「なんで、桜が、咲いたの...?」

「なんで…?触っただけで?」

陰陽師1「お前ら、何やってるんだ!」

陰陽師2「はっ?嘘だろ⁈ 霊満桜れいまんざくらが咲いてる...」

陰陽師1「お前ら、どういう技を使った?
まさか、龍と契約でもしたのか⁈」

「し、してない!そんなの、知らない!」

夢華「霊満桜って...」

陰陽師2「これは人間の持つ霊力を高める桜なんだ!昔妖怪に襲撃され枯れていて、復活には『龍に愛される者』が必要で、諦めてたんだが…」

陰陽師1「なるほどなぁ…お前ら二人か」

「っ?」

夢華「ぁ…」

(怖い…怖い。嫌だ、こっち、来るな…)

ざくっ

「……へ?ぁ」

「うッ、ゲホゲホ…」

夢華「愛梨沙!嘘、なんで矢が、刺さって…」

陰陽師1「言え。どこで契約をした?龍と契約できるなんて、普通ではない」

夢華「なんで、愛梨沙を刺した?何も、してない
のに…」

陰陽師2「してない、だと?契約したのを黙って
いた時点で大罪だ」

陰陽師2「胸を貫かなかっただけいいと思え」

夢華「ッ…もう沢山だ!お前ら、そこを動くな!」

パキィッ!

陰陽師1「はっ?なんだこれ、結界か?」

陰陽師2「硬すぎる…なんだこの結界…」

夢華「愛梨沙!おねがい…魅白様の所に行こう」

夢華「少しだけ、たって!」

「っ、うん…」

「がん、ばる…」

夢華「うん!行くよ!」

陰陽師1「くそっ!待て!」

ばしゅっ

「っ…?」

夢華「ッ⁈ あ、ああ!あぁ…」

(頭が…掠っただけ?うっ、意識が…)

夢華「っう、行くよ!早くしないと、愛梨沙が
死ぬ!」

ガサガサッ

陰陽師1「くそ…逃げられた…!」

ーーーー☆ーーーー
~龍神楽土~

優輝「まだ、耐えられると思ってたんだけど」

優輝「まあ、いいや」

紫苑「どうせ神になれば消えるし、"記憶"を
作っとくかな」

優輝「じゃあ私も」

優輝(嫌な事は全部忘れて、神として人生を
歩まないとね!)
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