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第終章 愛と心編
番外編 陰葉・陽葉の過去1
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~??~
「……」
(フラフラして...気付いたら、不思議な場所)
黒と金色の細長い壁に、まるで奥がないかのように
金色の縁の時計が沢山ある…。
私に聞こえるのは、カチカチとなる時計の音だけ。
そして、まるでアリスのように…落ちている…
不思議と、怖さはない。
(過去、かぁ…ここから、行くのかな…)
パアァッ
★ーーーー☆ーーーー★
~平安時代、龍神楽土~
??「ねえそこの二人。もう私らの加護が無くとも
力制御できるでしょ?」
??「だから、今から地球行って人間達と交流
して来なよ」
??『…拒否権は?』
??「無いに決まってるよね。まあ、紫苑も賛成
してるし、君達名前無いし」
??『名前無いは今関係あるんですか?』
??「あるある。どうせだし、神社を手配して
あげる。そこで、君達と会っても平然として
られる人間と会って、名前をもらって来なさいな」
??『ええ…そんな人間、いるんですかぁ?』
??「多分いるでしょうよ。まあ、寝る時とかは
ここに帰って来ていいけど、用事がない時にはここに来ないようにね」
??『それ実質の追放じゃ…』
??「いいからいいから!いつまでも"黒"と"白"
じゃあ、可哀想だし」
黒「はあ…白、行こっか」
白「…行って来ます、優輝様」
優輝「別に日本名で呼ばなくても、"エル"でいいんだけどね…。まあいいや。いってら~!」
ーー☆ーー
~??~
??「…」
母「凄いわ!」
父「本当だよ!愛梨沙」
「…」
父「どうしたんだ?お前はあの双子の陰陽師様に
嫁げるんだ。凄く光栄なことだろう?」
「……」
母「もしかして、『白百合家』の事を思ってるのかしら?大丈夫よ!貴方なら、あそこの令嬢とも霊力差が殆どないもの!」
母「そうね…心配というのなら、寝て来なさいな」
父「そうだな。次代の陰陽師様を産む為にも、体力はないとな!」
母「さっ。部屋に行きましょう、愛梨沙」
「…はい」
~愛梨沙の部屋~
「……」
愛梨沙…それが、私の名前。
生まれてこの方、初めて心の底から捨てたいと
思ったもの。
母様も父様も、私が疲れてると思ってる。
違う……私は、霊力なんて、要らないのに……。
こんな、黒髪に金色の瞳。
捨てたい………
ーーーー☆ーーーー
~??~
母「さっ、夢華!やっと、貴方の真の価値を出せる時が来るわね!」
「…そう、ですね」
父「どうしたんだ?お前はこの白百合家で大切な
存在なんだぞ?もっと誇っていいんだ」
「……」
父「それとも、なんだ?『黒薔薇家』に何かされたのか?」
「されてませんよ、お父様。ただ……」
父「お前は凄いんだぞ、夢華!」
母「あなた、夢華を寝室に連れて行っていい
でしょうか?きっと緊張しているのよ」
父「そうか。ならしっかりと寝てくるといい。
疲れは体に毒だからな」
「はい……」
~夢華の部屋~
「……はぁ」
誰も、私を知らない。
白百合家で最も霊力が高く、その証として純白の髪に氷のような水色の眼。
あの時、私は壊れた。こんな、霊力なんて…
要らないのに……
「「もし、神様が居るのなら…一つだけ、
お願いがある」」
"私"を消して…
「……」
(フラフラして...気付いたら、不思議な場所)
黒と金色の細長い壁に、まるで奥がないかのように
金色の縁の時計が沢山ある…。
私に聞こえるのは、カチカチとなる時計の音だけ。
そして、まるでアリスのように…落ちている…
不思議と、怖さはない。
(過去、かぁ…ここから、行くのかな…)
パアァッ
★ーーーー☆ーーーー★
~平安時代、龍神楽土~
??「ねえそこの二人。もう私らの加護が無くとも
力制御できるでしょ?」
??「だから、今から地球行って人間達と交流
して来なよ」
??『…拒否権は?』
??「無いに決まってるよね。まあ、紫苑も賛成
してるし、君達名前無いし」
??『名前無いは今関係あるんですか?』
??「あるある。どうせだし、神社を手配して
あげる。そこで、君達と会っても平然として
られる人間と会って、名前をもらって来なさいな」
??『ええ…そんな人間、いるんですかぁ?』
??「多分いるでしょうよ。まあ、寝る時とかは
ここに帰って来ていいけど、用事がない時にはここに来ないようにね」
??『それ実質の追放じゃ…』
??「いいからいいから!いつまでも"黒"と"白"
じゃあ、可哀想だし」
黒「はあ…白、行こっか」
白「…行って来ます、優輝様」
優輝「別に日本名で呼ばなくても、"エル"でいいんだけどね…。まあいいや。いってら~!」
ーー☆ーー
~??~
??「…」
母「凄いわ!」
父「本当だよ!愛梨沙」
「…」
父「どうしたんだ?お前はあの双子の陰陽師様に
嫁げるんだ。凄く光栄なことだろう?」
「……」
母「もしかして、『白百合家』の事を思ってるのかしら?大丈夫よ!貴方なら、あそこの令嬢とも霊力差が殆どないもの!」
母「そうね…心配というのなら、寝て来なさいな」
父「そうだな。次代の陰陽師様を産む為にも、体力はないとな!」
母「さっ。部屋に行きましょう、愛梨沙」
「…はい」
~愛梨沙の部屋~
「……」
愛梨沙…それが、私の名前。
生まれてこの方、初めて心の底から捨てたいと
思ったもの。
母様も父様も、私が疲れてると思ってる。
違う……私は、霊力なんて、要らないのに……。
こんな、黒髪に金色の瞳。
捨てたい………
ーーーー☆ーーーー
~??~
母「さっ、夢華!やっと、貴方の真の価値を出せる時が来るわね!」
「…そう、ですね」
父「どうしたんだ?お前はこの白百合家で大切な
存在なんだぞ?もっと誇っていいんだ」
「……」
父「それとも、なんだ?『黒薔薇家』に何かされたのか?」
「されてませんよ、お父様。ただ……」
父「お前は凄いんだぞ、夢華!」
母「あなた、夢華を寝室に連れて行っていい
でしょうか?きっと緊張しているのよ」
父「そうか。ならしっかりと寝てくるといい。
疲れは体に毒だからな」
「はい……」
~夢華の部屋~
「……はぁ」
誰も、私を知らない。
白百合家で最も霊力が高く、その証として純白の髪に氷のような水色の眼。
あの時、私は壊れた。こんな、霊力なんて…
要らないのに……
「「もし、神様が居るのなら…一つだけ、
お願いがある」」
"私"を消して…
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