愛無き子供は最強の神に愛される

神月るあ

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第終章 愛と心編

14話 混ざり合う"時"

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~龍神楽土内、エレアスの部屋~

エレア「はい。それじゃあ、霊力を込めたら過去に行けるぞ」

「前に言ってた、えっと……神聖霊力?は必要なんですか?」

エレア「それは大丈夫だ。作るのに必要ってだけ
だからな」

エレア「あと、飛ぶ時はフラフラする感覚と頭が
ぼうっとするから、倒れないように私にバックハグ
された状態でやれ」

「…寝てればいいんじゃ」

エレア「駄目だ。それに…」

コンコン

エレア「? 誰だ?入らないようにと言ってたはずだが...」

??「す、すみません、紫苑しおん様。早急にお伝え
したい事が……」

「紫苑...?」

エレア「後にしろ、アルマ。今はそれよりも早急
なんだ」

アルマ「で、ですが、その…」

エレア「はあ……入れ。要件はなんだ?」

ガチャ

(っ...! 綺麗な龍神…桜色と白の差し色の髪…)

アルマ「実は...っあ...」

アルマ「申し訳ありません。えっと...日瑠暗さんでいいですよね?」

アルマ「紫苑様。前から貴方に対して敬意を誓っていた龍達が一度日瑠暗さんに会いたいと。
おそらくですが、元人間というアドバンテージを
利用して嘲笑いたいのとかと」

「嘲笑う...?」

エレア「アルマ、今はエレアスと呼べ。紫苑はまた別だ」

アルマ「了解致しました、エレアス様。それで、
先程の件なのですか...」

エレア「はあ...だから龍と龍神の住む場所を分けたのに...その誘いは断っておけ。今会わせれば最悪
あっち側の山が弾き飛ぶぞ」

アルマ「はい。他にもそう伝えて参ります。
それでは、お邪魔して申し訳ありません」

バタン(扉が閉じる)

「エレアス様、彼女は...?」

エレア「アイツはアルマ・ヘルネイト」

エレア「『春』を守護する四季守護天龍であり希少な死神と天使の混合である『死天使してんし』だ」

エレア「位はベガと同じだが、立場はベガの従属にあたる。本人達は友人関係として考えてるらしいな」

「そうですか...」

エレア「さて。話は終わったから、早速やって
もらおうかな」

「…現実ではどういう状態になってるん
でしょうか?」

エレア「まだ質問するのか…まあ、ぱっと見は
ぐっすりと寝ているように見えるだろうな。
ただ、入ってる過去がかなりボリュームあるから
もしかしたら、三日目覚めないかもな」

「三日...⁈ 」

エレア「まあ、時間の流れは違うし、姿がその世界の住民に視認もされないからタイムパラドックスも起きないから、大丈夫だ」

エレア「さっ。行って来な」

「はい…」

(石を持って、霊力をそこに集中……)

(…なんか、フラフラしてきた……)

「ッ……」

バタッ

エレア「…よっと。これで過去に行けたはずだな」

エレア「…その"時"で何が起こったか。ちゃんと
学んでこい。忘れてるのなら、尚更な」




※次回過去編です。お楽しみに
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