愛無き子供は最強の神に愛される

神月るあ

文字の大きさ
上 下
64 / 108
第終章 愛と心編

13話 過去か未来か

しおりを挟む
~ダイニングルーム~

蒼羅「どうでした?」

「うん。人間だった私達よりずっと苦しい思いを
してるんだなって、感じちゃったな」

蒼羅「そうかもしれませんが、今は貴方がいます」

蒼羅「彼女らの部屋はいつ入っても大丈夫なようにしておきます」

蒼羅「気が向いたら行って、話してあげてください。私やフェルア様では治せない心の傷を治して
あげてください」

「...うん!わかった」

蒼羅「この後はどうします?」

「エレアス様に呼ばれてるから行かないとな」

蒼羅「そうでしたか!なら、早く帰ったほうがいいかもですね」

「うん。来たばっかりなのにごめんね」

蒼羅「いえ!会っていただけただけでも嬉しかったので」

ーーーー☆ーーーー
~広間~

「ふ~。着いたぁ~」

(昨日もだけど、飛ぶ体力がない...飛ぶ事と歩く事を同時に日常化しないとなぁ...)

エル「あれ?帰ってきたの?」

「え?ああはい。エレアス様に用事終わったら来いって言われて」

エル「ふ~ん...なら、日瑠暗ちゃん。こっち
おいで」

「え?はい…」

エル「多分、行くべきなのはここじゃない」

エル「龍神楽土に行きなさいな。エレアスはそこにいるよ。きっとね」

「…はい……?」

ーーーー☆ーーーー
~龍神楽土~

「…えっと?」

エレア「ああ。エルの言葉をちゃんと聞いたようでよかったよ」

「...」

エレア「まあ、呼び出した理由だけどな」

エレア「この時の石。覚えてるか?」

「え?ああ、それですか。…もしかして?」

エレア「ああそうだ。これで過去に行ってくると
いい」

「そんな簡単に行っていいんですか?なにか、
制約?とかあるんじゃ...?」

エレア「大丈夫だ。ただ、過去を見ているという
実感はないがな。第三者視点で無自覚に見ていると思え」

「戻ってこられますか...?」

エレア「戻れない事例としては、過去の世界で自分を認識してしまって、その"時"にずっといたいと思ってしまった奴はいたな」

「ええ…?本当に大丈夫ですか?」

「あと、どうしてここでやる必要が?」

エレア「誰の過去が入ってるかわからないってのが、ここに呼んだ理由だ」

「わからない...?」

エレア「本来の石なら誰の過去が入ってるのか。
もしくは時系列とか世界がどんな世界なのか。そういった情報は予め見れるんだ」

エレア「だが、これは見れない。となれば、可能性としてあるのは…」

エレア「この石に入った過去が、誰かの力によって
ということだ」

「それが、どう関わるんですか…」

エレア「過去から戻ってきたら暫くは記憶の整理で体験した過去の事を口走る事が多いんだ」

エレア「相手はその時に知らない過去を聞かされた。そしたら待ち受けるのは混乱と犯人探しだ」

エレア「それを防ぐ為、私の地下室で寝て、そして過去に行ってもらう」

「成程...私だけが行くんですか?」

エレア「そうだ。それに、多分だがこれには陰葉達の過去も入っているさ。知りたかった事が知れる
かもな?」

「…わかりました。気が変わらない内にやって
もらっていいですか?」

エレア「ああ。霊力を込めるのはお前だけどな」

「わかってますよ」



※あと一話挟んで過去編に入ります。誰の過去が
明かされるのかはお楽しみに。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

火弾の魔術師 ~女神ナビで最強の魔導士を目指す~

カタナヅキ
ファンタジー
遊び半分で黒魔術の儀式に参加した主人公の「間藤 真央」は儀式の最中に発生した空間の亀裂に飲み込まれ、本物の女神と遭遇した。自分を「アイリス」と名乗る女神は真央を別の世界に転生させ、彼が念じればいつでも自分と連絡できる能力を与える。新しい世界で「マオ」という名前の少年に生まれ変わった主人公はある時に魔法の存在を知り、自分も使ってみたいと考えた。 「魔法使いになりたいのなら私が教えてあげますよ。一国を支配できるぐらいの立派な魔法使いに育ててあげます!!」 「いや、そこまで大層なのはちょっと……」 女神の考案する奇天烈な修行法で魔法の腕を磨き、最強の魔法使いの称号である「魔導士」を目指す――

機械オタクと魔女五人~魔法特区・婿島にて

於田縫紀
ファンタジー
 東京の南はるか先、聟島に作られた魔法特区。魔法技術高等専門学校2年になった俺は、1年年下の幼馴染の訪問を受ける。それが、学生会幹部3人を交えた騒がしい日々が始まるきっかけだった。  これは幼馴染の姉妹や個性的な友達達とともに過ごす、面倒だが楽しくないわけでもない日々の物語。  5月中は毎日投稿、以降も1週間に2話以上更新する予定です。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。

なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。 しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。 探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。 だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。 ――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。 Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。 Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。 それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。 失意の内に意識を失った一馬の脳裏に ――チュートリアルが完了しました。 と、いうシステムメッセージが流れる。 それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!

神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜

シュガーコクーン
ファンタジー
 女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。  その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!  「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。  素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯ 旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」  現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

カタクリズム

ウナムムル
ファンタジー
ある日、世界から突如【死】が消え、生命は【不死】となった。 崩壊するヒエラルキー、加速する食糧不足…。 死者の出ない不毛な戦争が続き、疲弊した各国は代表を選抜する。 選ばれし24人の精鋭は【死の概念】が消失した原因究明のため旅立った。 そして、彼等は知る事となる。 【死の概念】の消失、それは序章でしかなかった、と……。 5章からは「小説家になろうで」でお願いします。 登録コンテンツの【カタクリズム:中編】から行けます。

枯れない花

南都
ファンタジー
 作者コメント:12月29日に完結しますので、目安にしていただけると幸いです。         ご愛読なさってくださっている方、感謝いたします!  物語の主人公に憧れる青年がいた。  しかしその青年は何度苦境に抗おうとも、良い結果を掴み取ることができずにいた。彼はいつから物語を読もうとも、脇役に感情移入をするようになっていた。  そんな青年の前に一人の女性が現れる。その女性は首元に花の入れ墨を持っていた。彼女は青年を前に「紫苑の花がある」と首元をなぞり、去っていく。 それから数日後、彼は状況がわからないままに不可思議な争いに巻き込まれていく。

処理中です...