愛無き子供は最強の神に愛される

神月るあ

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第終章 愛と心編

8話 利益と約束

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~??~

「……」

あれ...起きた、よね?
目が、見えない...いや、目隠しみたいなのが
付けられてる?

「ッ...」

駄目だ...手が縛られてる。私、何して...
そうだ。エレアス様に寝てろって言われて、
寝ちゃったのか

(で、どうして目隠しを?)

ガチャ

「ッ⁈」

(誰か来た...)

??「...」

??「起きて、ますよね...」

(聞いた事ない声?誰...)

??「ごめんなさい...私、貴方のことが気になって」

蒼羅「私、青薔薇の植物神しょくぶつしん夢薔薇ゆめばら 蒼羅せいらと言います」

蒼羅「フェルア様に保護された神で、陽の光に
当たると一時的に心肺停止してしまうので、地下に
いるんです」

「...それで、なんで私を縛って、こんな所に
連れて来たの」

蒼羅「縄はほどきます。少し、お話をしてもらえ
ませんか?きっと、貴方にも利益があります」

「...わかったよ」

ーー☆ーー

「...ここは?」

蒼羅「私が普段から暮らしてるダイニングルームのようなものです」

「随分と真っ暗だけども...」

蒼羅「日光に当たると大変なことになるんです。
光関係も慎重にした故、こうなんです」

「そうなんだ...で、何の話を私に?」

蒼羅「貴方のことはフェルア様から聞いています」

蒼羅「全神族でたった一人しかいなかった覚醒の印の発現し、七皇帝神王に匹敵する潜在能力を持つ
龍神」

「...なんか聞いたことない情報も聞こえたけど、
まあいいや」

「それが、どう私の役に立つの?」

蒼羅「貴方の『陰陽』を研究させて欲しいのです」

蒼羅「『陰陽』はあらゆる"陽"と"陰"を司る力」

蒼羅「その力を使えば、私のように日の光を浴びれない植物神が外に出られるのです」

蒼羅「そして、貴方はあまり使えない力を学べる」

蒼羅「ど、どうでしょうか?勿論、断っても構い
ません。ですが、この提案はフェルア様から許可されているんです」

蒼羅「どうか、考えて頂けないでしょうか?」

「フェルア様から許可されてるのか...なら、いくつか条件を足してもいい?」

蒼羅「はい。ここを壊すとか、私を消すとか、
そういうのでなければ」

「私が主様から逃げたくなった時、ここに逃げて
いい許可。そして、私は私自身の力を殆ど理解していない。八割は自動で発動しているようなもの」

「だから、『陰陽』だけでなく、他の力を研究して
欲しいの。勿論、結果を全て私に話す前提で」

「どう?私としては、この条件させあれば構わない」

蒼羅「いいですよ!」

「随分早い解答だね...」

蒼羅「私も友達がいなかったので。やっぱり、
話せる人っていうのは欲しかったのです」

「そっか。なら、研究目的じゃなくても、私はここに来るよ。一緒に話そう?それに、さっきの言い方。他にも植物神がいる」

「会えるのなら、会いたい。話もしたい」

蒼羅「ええ。勿論です!ですが、今日はダメ
ですね。また明日、いらしてくれますか?」

「うん。場所さえわかればね」

蒼羅「ああ、そうでしたね。出口に案内します」

「ありがとう、蒼羅」

蒼羅「はい!日瑠暗さん!」
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