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第三章 普通
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「普通じゃないよ、二島さんは」
男女別の体育の授業が終わって教室に戻ると、千陽とクラスの女子がなにやら揉めていた。
「そうだよね、外見こんなんだもんね・・・・・・」
「ちょっと待て何なんだよ」
割って入ると、千陽は俺の肩をそっと押さえて
「大丈夫だからリュウちゃん怒らないで」
「いや、でもさっ」
「ううん、あとで・・・・・・帰りでも説明するからさ、大丈夫だから落ち着いて」
もう片方の手も肩を掴むと千陽は細腕の限界に近い力で俺を抑えていた。
「わかった」
俺の怒りの感情を見せただけで周りは静まった。
その日の帰りの常磐線の車内は珍しく混んでいる。
春先によく起きる濃霧のせいで、遅延しているのが原因だった。
電車内では深い話も出来ず、自転車で話しながらと言う内容でもなさそうなので千陽の家にそのまま帰った。
まだ出してあるこたつに、千陽はオンにして足を入れると、冷たい足を俺になすりつけて絡めてくる。
止めようとするが、
「私のことがね・・・・・・気持ち悪いって・・・・・・」
「なんだよそれ」
「やっぱりリュウちゃんにそれ言うと怒るよね。あの場だったら、そのまま言葉続いていたら殴りかかっていたでしょ?駄目だよリュウちゃん」
うつむいて手もこたつに入れ背を丸めて縮こまる千陽。
背が俺よりも高いはずなのに小さく見える。
その姿はどことなく寂しそうで俺は肩を抱き寄せた。
「っだよ、ちょっと格好いい乙女が珍しいのかって・・・・・・」
「ずっとそう言う目で見られているから慣れているんだよ」
「慣れるなよ。否定しろよ、俺だって一緒に否定してやるからさ」
「ちゃんと男が好きな、ちょっと変態さんです?って」
「うっうん、変態さんは言わないけど」
「リュウちゃん、正直言うと私ね、好きな性別対象ってのもよくかんないの。男の人にときめくって今までないの。勿論女の子にも」
「だけどが続くんだろ?」
「当たり」
ニンマリと顔を一度すると、目をつぶって口を尖らせて待つ顔となる。
・・・・・・チュッ
男女別の体育の授業が終わって教室に戻ると、千陽とクラスの女子がなにやら揉めていた。
「そうだよね、外見こんなんだもんね・・・・・・」
「ちょっと待て何なんだよ」
割って入ると、千陽は俺の肩をそっと押さえて
「大丈夫だからリュウちゃん怒らないで」
「いや、でもさっ」
「ううん、あとで・・・・・・帰りでも説明するからさ、大丈夫だから落ち着いて」
もう片方の手も肩を掴むと千陽は細腕の限界に近い力で俺を抑えていた。
「わかった」
俺の怒りの感情を見せただけで周りは静まった。
その日の帰りの常磐線の車内は珍しく混んでいる。
春先によく起きる濃霧のせいで、遅延しているのが原因だった。
電車内では深い話も出来ず、自転車で話しながらと言う内容でもなさそうなので千陽の家にそのまま帰った。
まだ出してあるこたつに、千陽はオンにして足を入れると、冷たい足を俺になすりつけて絡めてくる。
止めようとするが、
「私のことがね・・・・・・気持ち悪いって・・・・・・」
「なんだよそれ」
「やっぱりリュウちゃんにそれ言うと怒るよね。あの場だったら、そのまま言葉続いていたら殴りかかっていたでしょ?駄目だよリュウちゃん」
うつむいて手もこたつに入れ背を丸めて縮こまる千陽。
背が俺よりも高いはずなのに小さく見える。
その姿はどことなく寂しそうで俺は肩を抱き寄せた。
「っだよ、ちょっと格好いい乙女が珍しいのかって・・・・・・」
「ずっとそう言う目で見られているから慣れているんだよ」
「慣れるなよ。否定しろよ、俺だって一緒に否定してやるからさ」
「ちゃんと男が好きな、ちょっと変態さんです?って」
「うっうん、変態さんは言わないけど」
「リュウちゃん、正直言うと私ね、好きな性別対象ってのもよくかんないの。男の人にときめくって今までないの。勿論女の子にも」
「だけどが続くんだろ?」
「当たり」
ニンマリと顔を一度すると、目をつぶって口を尖らせて待つ顔となる。
・・・・・・チュッ
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