幼なじみの男の子は男らしい女の子で女っぽい幼なじみは男でした

常陸之介寛浩☆第4回歴史時代小説読者賞

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第二章 学校生活

2-9

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~袋田龍輝~


 俺は目覚める前、暖かな夢を見ていた。

とても気持ちが良い夢。安心する夢。

そしてエッチな夢・・・・・・。

このまま見続ければ、きっとパンツはヌルヌル・・・・・・。

夢精をしてしまうだろう。気合いで起きなければ。

夢と現実の狭間のギリギリの夢。

起きようとすればきっと起きられる、寝続けようとすれば、そのまままた深い眠りという深海に落ちる、今は眠りが極度に浅瀬に来ている瞬間。

気合いでなんとか目を開けると、裸の千陽が横に寝て息を荒くして絶頂を迎えていた。

ビクンビクンと体を震えさせて

「ハァハァハァハァ、おハァハァハァハァ、おはようハァハァハァハァ」

俺犯されて・・・・・・ない。服はちゃんと来ている。唇にも違和感はない。

気持ち良かったのは服の上から触られていたと言うことなのか?

問い詰めたいが・・・・・・気持ち良かったのは真実。

気持ち良かった。心地よかった。悪い気持ちではない。

怒るに怒れない。今日は許すか。何日も続いてエスカレートするようなら怒ろう。

そう決めた。

本当に普通のハグだけなら良いのに。

「千陽、朝っぱらから人の布団でなにやってんだよ」

「勿論、オナニー。本当はリュウちゃんと一つになりたいんだけどね」

「・・・・・・最近読んだラノベで、主人公の寝ているうちに、手を借りてオナニーする妹物語読んだけど、真似してないだろうな?」

「あっ、その手があったか」

「やめろよな」

「ねぇねぇ、そのライトノベル貸して」

「・・・・・・うっ、絶対ヒロインの真似しないって約束するなら」

「ん?」

「そのヒロイン妹はお兄ちゃんの部屋に監視カメラを何十台も取り付けるような変態なんだよ」

「うわ~・・・・・・流石にそこまでは・・・・・・だって会いたくなったら入ってくるし」

そう言いながら着替えを済ませて鞄から鍵を取り出す。

「おばさんに貰っちゃった。いつでも使いなさいって、家族と一緒なんだからだって」

「・・・・・・母さん、何考えてんだか。それより、千陽、俺、シーツセットとか苦手なんだから、ちゃんとシーツ洗ってセットしてくれよな。後始末ちゃんと頼むぞ」

「はいは、結構濡らしちゃったもんね」

千陽はいそいそとシーツを剥がし取ると洗濯機に持って行った。
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