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第一章 高校入学
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母さんと並ぶ千陽・・・・・・俺に兄貴が出来たように見えてしまった。
母さんは嬉しそうに鼻歌交じりで料理している。
もこみっちーと並んで料理している気分なのだろうか?千陽なら高い位置から塩を振っても絵になりそうだけど。
唐揚げとサラダと味噌汁を手早く作ると、
「お母さんは友達とカラオケの約束あるから、お父さんは残業で遅くなるって、滝音は先に済まして部屋だから龍輝はちゃんと千陽ちゃん家の戸締まりちを確認しときなさいよ、女子高生一人なんだから」
そう言って出て行ってしまう。
ちなみに滝音は妹、絶賛思春期中?反抗期中。
みんな揃っていただきますってのは過去の話。
今となってはほとんどない。
父さんも社畜と言うわけではないが、最近ちょっと出世して忙しいみたいで帰りが遅い。
母さんは別に遊び歩いているわけではなく、昼間は近所のスーパーでパートで働いている。
母さんの名誉のために言っておこう。
職場仲間とたまのカラオケで息抜きに出かけた。
千陽と二人で向かい合って食べる夕飯、既視感が沸々と湧き上がり懐かしく、そして気恥ずかしい。
「俺だけが誤解していたのか?」
サクリと唐揚げを一口噛んでから言葉を出すと、
「だと思うけど?」
千陽は首を横にかしげて言う。
その姿はイケメンなのに可愛らしい。
いっそのこと『性別偽ってユー入っちゃいなよ』そんな冗談が頭をよぎった。
口に入れたサクサクの唐揚げが、いつもと違う味付けで、
「あれ?いつもと違う味だけど美味い・・・・・・」
「ちょっとだけスパイス効かせたから、なんちゃってインドネシア風、カレー用に買ってあったスパイスあったから入れたの、おばさん、カレーの時しか使わないから、賞味期限過ぎちゃうのよね~って笑ってたよ」
確かに母さんは市販のカレールーにスパイスをちょい足しを試している。
なにかのテレビで見たらしい。
ちょい足しだからそこまで味が変わるカレーではなかったが。
今、口に入れている唐揚げは、スパイスの風味が強く出ていた。
「いや、美味いよこれ」
「リュウちゃんのために料理習ってきたもん」
「な~んか外見と中身が一致しないな」
「リュウちゃん、それ差別だよ」
「違うって、そう言うことじゃなくて」
「俺、やっぱり男らしいかな?」
「男から見ても格好いい」
「なにそれ~あはははははははははっ」
「良いから食っちまえ」
細い体に良く入るなって思わせるほどお替りをして食べる千陽に唐揚げを横取りされる夕飯がなんとなく懐かしく楽しかった。
男らしいくせに女らしい・・・・・・洗い物を手早く済ませるのを見ていると、そんな感想が出そうだった。
偏見や差別ではなく諸動作がそう見えた。
「隣だけど送っていくぞ、ほら、千陽のおじいさん風通しするのに窓開けたりしてたから、戸締まり一緒に見てやる」
「あっ、女扱いしてくれるんだ?」
「ちがうっつうの、親友の家だもん普通に心配だろっとにってか女扱いしてほしいのか?」
「ん~・・・・・・女扱いされて、よそよそしい親友なら違うかな。リュウちゃんと俺の間には、そんな壁はほしくないよ」
しんみりという横顔に俺も同意の頷きを返すと、手を握ってくる。
別に人見てないから良いし。
母さんは嬉しそうに鼻歌交じりで料理している。
もこみっちーと並んで料理している気分なのだろうか?千陽なら高い位置から塩を振っても絵になりそうだけど。
唐揚げとサラダと味噌汁を手早く作ると、
「お母さんは友達とカラオケの約束あるから、お父さんは残業で遅くなるって、滝音は先に済まして部屋だから龍輝はちゃんと千陽ちゃん家の戸締まりちを確認しときなさいよ、女子高生一人なんだから」
そう言って出て行ってしまう。
ちなみに滝音は妹、絶賛思春期中?反抗期中。
みんな揃っていただきますってのは過去の話。
今となってはほとんどない。
父さんも社畜と言うわけではないが、最近ちょっと出世して忙しいみたいで帰りが遅い。
母さんは別に遊び歩いているわけではなく、昼間は近所のスーパーでパートで働いている。
母さんの名誉のために言っておこう。
職場仲間とたまのカラオケで息抜きに出かけた。
千陽と二人で向かい合って食べる夕飯、既視感が沸々と湧き上がり懐かしく、そして気恥ずかしい。
「俺だけが誤解していたのか?」
サクリと唐揚げを一口噛んでから言葉を出すと、
「だと思うけど?」
千陽は首を横にかしげて言う。
その姿はイケメンなのに可愛らしい。
いっそのこと『性別偽ってユー入っちゃいなよ』そんな冗談が頭をよぎった。
口に入れたサクサクの唐揚げが、いつもと違う味付けで、
「あれ?いつもと違う味だけど美味い・・・・・・」
「ちょっとだけスパイス効かせたから、なんちゃってインドネシア風、カレー用に買ってあったスパイスあったから入れたの、おばさん、カレーの時しか使わないから、賞味期限過ぎちゃうのよね~って笑ってたよ」
確かに母さんは市販のカレールーにスパイスをちょい足しを試している。
なにかのテレビで見たらしい。
ちょい足しだからそこまで味が変わるカレーではなかったが。
今、口に入れている唐揚げは、スパイスの風味が強く出ていた。
「いや、美味いよこれ」
「リュウちゃんのために料理習ってきたもん」
「な~んか外見と中身が一致しないな」
「リュウちゃん、それ差別だよ」
「違うって、そう言うことじゃなくて」
「俺、やっぱり男らしいかな?」
「男から見ても格好いい」
「なにそれ~あはははははははははっ」
「良いから食っちまえ」
細い体に良く入るなって思わせるほどお替りをして食べる千陽に唐揚げを横取りされる夕飯がなんとなく懐かしく楽しかった。
男らしいくせに女らしい・・・・・・洗い物を手早く済ませるのを見ていると、そんな感想が出そうだった。
偏見や差別ではなく諸動作がそう見えた。
「隣だけど送っていくぞ、ほら、千陽のおじいさん風通しするのに窓開けたりしてたから、戸締まり一緒に見てやる」
「あっ、女扱いしてくれるんだ?」
「ちがうっつうの、親友の家だもん普通に心配だろっとにってか女扱いしてほしいのか?」
「ん~・・・・・・女扱いされて、よそよそしい親友なら違うかな。リュウちゃんと俺の間には、そんな壁はほしくないよ」
しんみりという横顔に俺も同意の頷きを返すと、手を握ってくる。
別に人見てないから良いし。
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