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プロローグ
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「ああああああ、駄目だ、救急車を呼んでくれ」
俺は薄れゆく意識の中、救急車を母に呼ぶように頼んだ。
トイレで大量の下血をした。
夜勤明ける休日、昼間軽く昼寝をして夕方目覚めた。
4・5日前から大便が黒くなってきているのは気が付いていた。
ここ数ヶ月のでうしようもないほどの倦怠感も気が付いていた。
だが、我慢した。
もうすぐ俺は夢を掴むんだ。
もうすぐで俺はラノベ作家になるなんだ。
40歳を前にして夢を掴むんだ。
俺は5月にとある小説投稿サイトで、「読者賞」を受賞した。
その出版社とは契約には行かなかった物の、違う小説投稿サイトのコンテストで金賞を受賞した。
作家としての人生が始まろうとしていた。
だから、無理をしたのだ。
睡眠時間を削りひたすら小説を書くことに没頭した。
仕事をしながら小説を書く生活。
睡眠時間を削るのは当然だと思っていた。
しかし、それは間違いだった。
なんとか、リビングの椅子に座ることが出来た。
薄れゆく意識の中で、茨城県出身横綱の4敗目を見、涙を流しながら俺は目の前が昔の砂嵐のような世界に陥り始めていた。
このままでは間違いなく、気を失う。
その前に救急車・・・・・・。
「ちょっと、龍矢、なにしたの、ちょっと・・・・・・」
一度、気を失うと数分後必死に肩を叩きながら電話をしている母。
そして、また気を失うと目覚めたのは病院と思しき薄い黄色のカーテンの壁で囲われたベットの上。
全身に力が入らない。
腕や足に点滴の管が刺さっているのがわかる。
枕元では、心電図が
ピロロロン
ピロロロン
ピロロロン
と、けたたましくなっている。
「久慈川さん、今から緊急でお尻から内視鏡入れて止血を試みますね。危険なほど下血しているので、投薬だけでは間に合わないので入れますからね」
と、まだ若い30代前半の眼鏡をかけた医師が声をかけてきた。
「うわ~~~やめてくれ、俺は内視鏡が嫌いなんだ~~」
と、叫びたかったがもはや声すら出せないでいた。
「先生、バイタル下がって来てます」
「これは危険だ、すぐに止血処置に入るぞ、間に合えば良いが」
ピロロロン
ピロロロン
ピロロロン
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
俺は薄れゆく意識の中、救急車を母に呼ぶように頼んだ。
トイレで大量の下血をした。
夜勤明ける休日、昼間軽く昼寝をして夕方目覚めた。
4・5日前から大便が黒くなってきているのは気が付いていた。
ここ数ヶ月のでうしようもないほどの倦怠感も気が付いていた。
だが、我慢した。
もうすぐ俺は夢を掴むんだ。
もうすぐで俺はラノベ作家になるなんだ。
40歳を前にして夢を掴むんだ。
俺は5月にとある小説投稿サイトで、「読者賞」を受賞した。
その出版社とは契約には行かなかった物の、違う小説投稿サイトのコンテストで金賞を受賞した。
作家としての人生が始まろうとしていた。
だから、無理をしたのだ。
睡眠時間を削りひたすら小説を書くことに没頭した。
仕事をしながら小説を書く生活。
睡眠時間を削るのは当然だと思っていた。
しかし、それは間違いだった。
なんとか、リビングの椅子に座ることが出来た。
薄れゆく意識の中で、茨城県出身横綱の4敗目を見、涙を流しながら俺は目の前が昔の砂嵐のような世界に陥り始めていた。
このままでは間違いなく、気を失う。
その前に救急車・・・・・・。
「ちょっと、龍矢、なにしたの、ちょっと・・・・・・」
一度、気を失うと数分後必死に肩を叩きながら電話をしている母。
そして、また気を失うと目覚めたのは病院と思しき薄い黄色のカーテンの壁で囲われたベットの上。
全身に力が入らない。
腕や足に点滴の管が刺さっているのがわかる。
枕元では、心電図が
ピロロロン
ピロロロン
ピロロロン
と、けたたましくなっている。
「久慈川さん、今から緊急でお尻から内視鏡入れて止血を試みますね。危険なほど下血しているので、投薬だけでは間に合わないので入れますからね」
と、まだ若い30代前半の眼鏡をかけた医師が声をかけてきた。
「うわ~~~やめてくれ、俺は内視鏡が嫌いなんだ~~」
と、叫びたかったがもはや声すら出せないでいた。
「先生、バイタル下がって来てます」
「これは危険だ、すぐに止血処置に入るぞ、間に合えば良いが」
ピロロロン
ピロロロン
ピロロロン
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
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