1 / 51
プロローグ
しおりを挟む
『人間とはなんだ!』
人間と言う定義は、なんなのであろうか?
ホモサピエンス、知性を獲得した猿?
人間は地球上で一番繁栄し、地球を支配している生物ではあるが、進化は止まったのだろうか?
いや、自ら進化することを捨てた存在なのではないか?
拒否をしているのではないか?
人間は幾年の歳月をかけ、あらゆる技術を進化させてきた。
それは医療においてもだ。
古代は呪術、呪い(まじない)の類いだった医療に、自然の動植物から得た力、漢方などと呼ばれる物を摂取するようになり、カビから作られる抗生物質の発見によりウイルス・菌に打ち勝つ医療的・技術的進化を成し遂げてきた。
外科的医療にも、切除、移植技術の進歩を手に入れ、中には機械を体に埋め込むことで病気に打ち勝つ事ができるようになった。
そのおかげで人間は長寿を手に入れた。
そして、現在、人類は新たなる技術、遺伝子治療の技術を手に入れた。
しかし、それを使う事を断固として阻む者共がいる。
その者どもは『倫理』『神の領域』『神への冒涜』などと言う、あたかも大義名分であるかのように声高々に主張して。
なら、開腹手術は倫理的に許される行為なのか?
肉体を傷付け臓器を取り出す事は『神の領域』ではないのか?
機械を体に埋め込むことは、生物学的『倫理』として許される行為なのか?
脳死判定と言う曖昧な『死』の名のもとに、まだ息をしている人間から臓器を取り出す事は、それこそが『神の領域』を侵している行為なのではないのか?
異常になっている遺伝子を修正することがなぜにいけない?
様々な病気を根絶するために遺伝子を改造することがなぜにいけない?
老化をとめる技術すら手に入れたのに、なぜに老化を受け入れ、死をまたなければならない?
人間が、人類が、遺伝子に手を加える技術を手にしてしまったとき、それは最早、『神の領域』ではない。
人間が獲た技術でしかない。
俺は、この技術を使う。
新たなる治療技術確立への一歩を踏み出すのだ。
人間が次への一歩を踏み出すときなのだ。
神よ、それが神の領域と言うなら我を罰せよ。
これが人間が得るべくして獲た力なら我に助けを与えよ。
人間の進化を拒んでみせよ。
悪魔に魂を売ったと罵られようと私は踏み出す。
新たな世界の一歩を。
人間と言う定義は、なんなのであろうか?
ホモサピエンス、知性を獲得した猿?
人間は地球上で一番繁栄し、地球を支配している生物ではあるが、進化は止まったのだろうか?
いや、自ら進化することを捨てた存在なのではないか?
拒否をしているのではないか?
人間は幾年の歳月をかけ、あらゆる技術を進化させてきた。
それは医療においてもだ。
古代は呪術、呪い(まじない)の類いだった医療に、自然の動植物から得た力、漢方などと呼ばれる物を摂取するようになり、カビから作られる抗生物質の発見によりウイルス・菌に打ち勝つ医療的・技術的進化を成し遂げてきた。
外科的医療にも、切除、移植技術の進歩を手に入れ、中には機械を体に埋め込むことで病気に打ち勝つ事ができるようになった。
そのおかげで人間は長寿を手に入れた。
そして、現在、人類は新たなる技術、遺伝子治療の技術を手に入れた。
しかし、それを使う事を断固として阻む者共がいる。
その者どもは『倫理』『神の領域』『神への冒涜』などと言う、あたかも大義名分であるかのように声高々に主張して。
なら、開腹手術は倫理的に許される行為なのか?
肉体を傷付け臓器を取り出す事は『神の領域』ではないのか?
機械を体に埋め込むことは、生物学的『倫理』として許される行為なのか?
脳死判定と言う曖昧な『死』の名のもとに、まだ息をしている人間から臓器を取り出す事は、それこそが『神の領域』を侵している行為なのではないのか?
異常になっている遺伝子を修正することがなぜにいけない?
様々な病気を根絶するために遺伝子を改造することがなぜにいけない?
老化をとめる技術すら手に入れたのに、なぜに老化を受け入れ、死をまたなければならない?
人間が、人類が、遺伝子に手を加える技術を手にしてしまったとき、それは最早、『神の領域』ではない。
人間が獲た技術でしかない。
俺は、この技術を使う。
新たなる治療技術確立への一歩を踏み出すのだ。
人間が次への一歩を踏み出すときなのだ。
神よ、それが神の領域と言うなら我を罰せよ。
これが人間が得るべくして獲た力なら我に助けを与えよ。
人間の進化を拒んでみせよ。
悪魔に魂を売ったと罵られようと私は踏み出す。
新たな世界の一歩を。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
ああ、本気さ!19歳も年が離れている会社の女子社員と浮気する旦那はいつまでもロマンチストで嫌になる…
白崎アイド
大衆娯楽
19歳も年の差のある会社の女子社員と浮気をしている旦那。
娘ほど離れているその浮気相手への本気度を聞いてみると、かなり本気だと言う。
なら、私は消えてさしあげましょう…
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる