天寿を全うしたら美少女閻魔大王に異世界に転生を薦められました~戦国時代から宇宙へ~

常陸之介寛浩☆第4回歴史時代小説読者賞

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宇宙の旅・反撃

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ピロリン船長は、パカルに右手を高々と上げていた。

「緊急事態条項第56789条規定、文民統制官権限を受理、パカル王女の指示に
従います。龍之介様を臨時船長補佐とする、レ-ダ-が使えない現在、
龍之介船長補佐をレ-ダ-代わりにする。」

龍之介は、さきほど言ったように念力で今見ている敵機の様子を操作室にいる全員に送った。

「お~見える。」
「見えるぞ、すげぇ~」
「本当に、見えるのね。」
「脳が侵略されてるみたいだ。」

と、様々な声が上がった。

敵機は、薄っぺらく星型、紫と黄色の装飾がされ、それはまるで宇宙を飛ぶ
ヒトデのようで、その敵機の下側には、無数の砲台らしきものが見える、
触手のようにも見える。
そこから、無数の光の線が向かってくるのが見える。

「今見えている物が敵機だな、敵攻撃回避行動実施、パ-ティクルキャノン照準を合わせよ。」

ピロリン船長が指示する。

「照準合いました。発射します。」

鯱型の宇宙船の口が開き、金色の光が敵機に向かっていく。
金色の光は、敵機の星型の一つの片(へん)をかすめると、同時に自分達の乗る宇宙船にも衝撃が走る。

『ドンキュッドン』

「敵の攻撃、着弾」

「損壊確認」

「損壊軽微、しかし、修理は必要です。このままの高速飛行継続は困難です。」

「速度を落としたら格好の餌食になってしまうではないか。」

龍之介が目を見開き、

「今のをあと何発撃てますか?」

「残り一発、エネルギーの消耗大なため、それ以上は航行継続困難になります。」

「では、その最後の一発私に任せてくれませんか?」

龍之介がそう言うと、ピロリン船長はパカル王女の顔を見ていた。

「レ-ダ-の使えない今、龍之介様の力だより、お願いいたします。」

パカルがそう言うと、パ-ティクルキャノンの発射スイッチを握っていた操縦士が立ち上がり
席を龍之介へと譲った。
龍之介が座ると、スイッチを握り目を閉じた。
瞑想の状態になった龍之介を操作室にいる皆、不安の眼差しを向けていた。
パッと目を見開き、発射スイッチを押す龍之介。
鯱型宇宙船の口から、再び放たれる金色の光のパ-ティクルキャノンは攻撃を続ける
ヒトデ型敵宇宙船に一直線に伸びていく、敵機中心に命中する。
大きな閃光で、龍之介が見ている千里眼も白い輝きで見えなくなる。

「レ-ダ-復活、敵機と思われる物体複数に分離を確認、離れていきます。」

ピロリン船長がすぐに指示を出す。

「近くの惑星に避難する、適当の星はないか?」

「スイゾクオオアライ星があります。パ-ティクルキャノンエネルギーなしのため
次の敵機が現れると反撃できません。」

「そこか、しかし、エネルギーチャージが必要なため仕方ないか、パカル王女よろしいですね?」

「許可します。」


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