天寿を全うしたら美少女閻魔大王に異世界に転生を薦められました～戦国時代から宇宙へ～

ロシア帝国皇帝ミハイル・ロマノフの野望

ロシア帝国皇帝ミハイル・ロマノフは、龍之介の死亡が濃厚となったことで行動を開始した。
まず、龍之介の死亡説を世界に流し出したのだ。
龍之介を恨む者は多かった、龍之介の死亡をすれば必ず行動に移る者が現れると考えた。
そうして動き出しのは、ヌルハチの残党であった。
なりを潜めていた、モンゴル中華民主主義国・チベット中華民主主義国で火の手が上がり内乱状態に陥った。
その内乱を黒上影鷹は、指をくわえて見ている事しか出来なかった。
内乱を幕府に報告したところ、返答は『動くな』との命が下されたからであった。
黒上影鷹は国境の警備と、伊達政宗、最上義康との連絡を密にし、大日本合衆国中国大陸領への飛び火を抑える事に努めた。
伊達政宗は、ジブラルタル城で各国の使者の対応に追われていた。
ヨ－ロッパ各国の使者がジブラルタル城に連日押しかけていた。
皆が聞きたかったのは龍之介が健在であるかであった。
「関白殿下は、御健在か?」
「関白殿下は生きておられるか?」
「関白殿下は、いずこか?」
押しかける使者はあからさまに聞いて来たのだった。
政宗は、

「我が娘の婿殿である関白殿下の三男、正忠様より関白殿下は御健在であると聞いております」

と、毎日、同じ返答を繰り返していた。
ジブラルタル城には、蒸気機関戦艦艦隊、蒸気機関飛行船戦艦が駐留、また、地中海の要所要所には海城で抑えていたため反乱に対して牽制し抑え込んでいた。

ロシア帝国は陰湿であった。龍之介の死亡説をうけて反乱の火の手を上げた反大日本合衆国勢力に対して、裏から支援をしていたが自国の軍は動かさずにいた。
この為、ロシア帝国はまだ同盟国であり敵対国ではなかった。
世界で反大日本合衆国の包囲網が出来上がったときに、一気に大日本合衆国、平和維持連合をつぶそうと目論んでいた。

1624年10月
正長は、深夜周りが、ロシア人側室が眠ったのを確認すると、一人天守閣最上階高覧から夜空を見上げていた。

「・・・・・・父上様・・・・・・」

ただ一人それを隠れ見ていた者がいた・・・・・・

1624年12月24日
モンゴル中華民主主義国・チベット中華民主主義国は、ヌルハチ残党により滅ぼされ、『新清帝国』の建国が宣言された。
世界は混迷の渦に巻き込まれようとしていた。
再び戦乱の世界が来る緊張が空気が流れだしていた。