天寿を全うしたら美少女閻魔大王に異世界に転生を薦められました~戦国時代から宇宙へ~

常陸之介寛浩☆第4回歴史時代小説読者賞

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ビルガンバ インカ帝国最後の皇帝マンコ・カパック2世

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龍之介はビルガンバに直属の部下と春とエリリを連れて出発する!
 「政宗!リマの守護を命じる!義康!そちは副官である協力してリマの城塞化と町の繁栄とイスパニアからの守護を命じる!最上義康、そちは、官位に任じていなかったな、正四位参議蝦夷守に任じる左大臣政宗に協力してリマを死守せよ」

 「は!承りました」

 「政宗!私が帰るまではリマ死守が任務である!陸地に勢力拡大は禁ずる!」

 「は!しかと心得ました」

 龍之介はビルガンバに出発したのだ
 ビルガンバは最後のインカ帝国皇帝マンコ・カパック2世が死守していた

 インカ人の案内で、ビルガンバには一週間で到着したが石造りの城塞の門は固く閉ざされ警戒されていた

 インカ人の案内人は酋長の息子で、それなりの地位があり門番と交渉したが開けられることはなく、夕暮れになったため近くで夜営した

 明朝、龍之介の姿は夜営地にはいなく家臣達は探した

 エリリと春は龍之介の動きをすぐわかり、少し離れた所から見守っていた

 龍之介は、美少女が書かれた甲冑を身にまとい、馬に乗りビルガンバの正門の前にいたのである

 そして、馬から下り座り込み馬上盃を出して瓢箪に入れていた酒を馬上盃に移して飲みだしたのだ
 「一緒に一献いかがかな?」

 矢がギリギリに放たれるが微動だにせず飲み続けたのだ!
 まるで小田原城攻めの上杉謙信のようであった…

 暫くして、門が開く…城壁の中には武装した兵士が出陣の準備をしていた

 しかし、一人の人物が酒の入ったと思われる陶器と盃を持ち現れたのだ!

 龍之介は名乗りをあげる
 「日本国王 帝代理正一位関白太政大臣征夷大将軍禁裏御守衛総督藤原朝臣三上龍之介正圀である 日本国王帝の代理全権を任されておる! インカ帝国皇帝にお目にかかりたい!敵意はない!」

 城壁内にいた陶器と盃を持った男が
 「インカ帝国皇帝マンコ・カパック2世である」

 と、供を連れずに出てきたのである

 マンコ・カパック2世が盃を出す!
 龍之介も盃を出す!

 マンコ・カパック2世の盃には龍之介の瓢箪の酒が注がれ
 龍之介の盃にはマンコ・カパック2世の陶器から酒が注がれた

 お互いの盃に酒が注がれ同時に飲み干した

 毒が入っている可能性があったのにも関わらず

 一気に飲み干した

 「美味!」
 龍之介が一言

 マンコ・カパック2世も
 「なかなかだ!」
 一言であった

 「矢を放った無礼許し願いたい」

 「なんの、こちらこそ突然の訪問申し訳ない!我が日本国は対イスパニアの同盟を結びたい」

 「なんと、イスパニアに勝てますか?」

 「既に、リマを占領しました!武力では負けません」

 「何故に我がインカ帝国と?」

 「インカの謎の文明を残したいのです」

 「謎ですか?」

 「古代から続く文明には謎が付き物!イスパニアによって勝手に破壊されるのが許されない古代文明マニアと思っていただきたい」

 「変わってる…関白?将軍?…えっと…」

 「関白と呼んでください もう一杯酒を貰えますか?」

 「お~こちらこそ!」

 異国の酒を酌み交わす二人

 「イスパニアを追い払ってあなた方が統治するのか?」

 「いや、統治はあなた方、インカ人の物!我が日本国は交易がしたい 港となる土地を少し欲しいだけです」

 「まことですか?」

 「我が国は貿易をもって交流し世界と平和同盟をするのが目的です」

 「あなたは、マヤの預言に出てくる救世主か?」

 「それは知りません!ただ言えるのはあなた方と、平等の同盟を結びたい!そして、南米大陸をイスパニアから救いたいだけです」

 「…時間が経てば滅びる我が国インカ帝国…あなた方を信じてみましょう」

 「では、対イスパニアの同盟を?」

 「はい!我がインカ帝国皇帝マンコ・カパック2世の名において結びます!」

 こうして、インカ帝国と同盟が成立し南米大陸解放軍の大義名分が龍之介にできたのである
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