天寿を全うしたら美少女閻魔大王に異世界に転生を薦められました～戦国時代から宇宙へ～

第35話 嵐山城・近江八幡城・二条城・禁裏城

嵐山城と近江八幡城は基本的には山城であった。

嵐山城は烏ヶ岳を利用をした山城である。

改修を重ねて桂川から水を流し堀とし、円郭式の城塞になっていた。

嵐山城の改修は帝の許しも有り、遠慮なく大きくできたのである。

桂川を渡る橋、渡月橋も城に含まれていた。

山城国最大の城塞である嵐山城は、龍之介の好きな望楼型天守となっていた。

層塔型を選ばなかったのは望楼型のが都の外観を崩さないだろうとの配慮である。

その為、煌びやかな装飾は控えて作られていた。

初期に閻魔ちゃんから貰った屋敷は最早見る影もない城塞である。

しかし、龍之介しか開けられない秘密の部屋ウォシュレットトイレは健在である。

洛中にある織田宗家の二条城はあるが、より遥かに大きな城塞で大砲も装備されていたのであり、都への睨みは完璧であった。

近江八幡もこれに負けず劣らず、安土城を押さえる要として、琵琶湖から水を引き運河として利用出来る堀を持ち、堅牢な山城となっていたのだ。

こちらも、大砲を装備されていたのでる。

こちらは山頂に層塔型の天守を持つ放射状式連郭山城になっていた。

水堀による総構え、複数の郭を持つ巨大な山城。

平地にも小天守と御殿が作られ岐阜城を発展改良させたような城。

明らかに、対織田信忠戦を意識した守りの城であった。

龍之介はこの二つの城を都への守りと、安土への睨みとしていたのだ。

城代には嵐山城には影鷹、近江八幡城には柳生宗矩の二人の腹心を任命していたのであった。

兵士も常駐し、有事に備えていた。

さらに、龍之介は関白就任を気に帝の住む禁裏を城塞化したのである。

望楼型天守を持つ御所は御所城・禁裏城などと呼ばれ防衛兵の取りまとめ役として、禁裏御守衛総督という役職に龍之介が任じられたのである。

従一位関白禁裏御守衛総督兼関東管領職藤原朝臣三上龍之介。

龍之介は長い肩書きが好きで満足していた。

この動きに織田信忠は二条城を大改修をすぐさま行ったのである。

渦郭式の城となって層塔型三階建天守を持つ城にしたのであった。

天守の高さは御所に遠慮して高くは出来なかったのである。

最早、龍之介への対抗心は隠されてはいなかった。

龍之介は水戸城にいることが多いが、直ぐに京の都に行けるよう、大型蒸気機関鉄甲船だけでなく、高速型蒸気機関小型鉄甲船を作り２日で堺に行けるようなっていたのである。

堺は、千宗易がまとめていた。

千宗易は龍之介御用達商人であり、影の家臣となっていたのである。

その為、堺も龍之介の領地と読んで良いくらいであった。

堺は、龍之介監修のもと天守こそないものの高松城のような海城になっており、水堀・石垣・塀で守りは堅かった。

龍之介専用の御殿と呼べる大きさの屋敷もあったのである。