3 / 82
少女の霊は、和服より、ドレスが着たいらしい。
しおりを挟む
「ばあちゃん、僕は、あなたの孫である事が恥ずかしくなります」
言いたくても、言えない。けど、背中に向かってなら言える。ばあちゃんは、僕に背中を向けて爆睡していた。
「聞こえないふりするのは、やめてください」
僕は、心から訴えた。何で、前の学校でも、問題児だったこの子を家に入れるかな。
「あのさー。怒るより、どうして、ここに来たのか、俺に聞くべきでは?」
「いや、認めない。認めないぞ。どうして、勝手に家に入る?」
「意外と、しつこいタイプ?用があって、来たんだけど。あれ?妖怪は?」
「ここに・・何て、事言うんだ。人の家の婆さんを」
「乗っているね。先生。話があって、来たんだけど」
どうしても、僕に話があると言うので、仕方なく、家のリビングに通す事にした。直接、彼と関わった事はない。職員会議で、何かと話題になり、静かに暮らしたい僕は、絶対、関わりたくないと思っていた。その話題と言うのも、空き家での火事騒ぎ。アパートでの騒音、他人の土地への不法侵入。留めは、資産家の家の蔵からの窃盗。
「垢割りたくないって、顔に出ていますよ」
「どうして、ここに来た」
拉致が開かないので、早く話を聞いて、帰そうと思った。
「僕が話があるので、なく。僕は、伝えるだけです」
「何だ?それは?」
彼をみんなが、怖がる理由が、ここにある。火事騒ぎも、騒音騒ぎも、霊がらみだった。
「そう言う誰かに言わされた的な物言いは、止めてくれないか?僕は、苦手なんだよ」
「だから、僕が来たんです」
と言いながら、颯太は、目線を天井に向けて、急に離し出した。
「どうする?自分で言いたい?」
「いや・・・ちょっと、待て。誰と話している?」
「えっと・・・どうしよう」
颯太は、困った様に、辺りを見回した。
「大丈夫かな?」
「何を心配しているんだ?誰も、いないだろう?」
僕は、颯太が、周りを気にしているので、嗜めた。誰に気を使うと言うのだ。
「じゃぁ・・いいですかね?」
「風雲。光を集め、その姿を現せ」
そう呟くと、目の前に逆さになった少女の顔が現れた。髪が逆立ち、目の前で、微笑む口元は、耳まで、裂けている。
「これって?」
僕の声は、うわずっていた。
「幽霊?」
「ですやん」
僕は、気を失っていた。
言いたくても、言えない。けど、背中に向かってなら言える。ばあちゃんは、僕に背中を向けて爆睡していた。
「聞こえないふりするのは、やめてください」
僕は、心から訴えた。何で、前の学校でも、問題児だったこの子を家に入れるかな。
「あのさー。怒るより、どうして、ここに来たのか、俺に聞くべきでは?」
「いや、認めない。認めないぞ。どうして、勝手に家に入る?」
「意外と、しつこいタイプ?用があって、来たんだけど。あれ?妖怪は?」
「ここに・・何て、事言うんだ。人の家の婆さんを」
「乗っているね。先生。話があって、来たんだけど」
どうしても、僕に話があると言うので、仕方なく、家のリビングに通す事にした。直接、彼と関わった事はない。職員会議で、何かと話題になり、静かに暮らしたい僕は、絶対、関わりたくないと思っていた。その話題と言うのも、空き家での火事騒ぎ。アパートでの騒音、他人の土地への不法侵入。留めは、資産家の家の蔵からの窃盗。
「垢割りたくないって、顔に出ていますよ」
「どうして、ここに来た」
拉致が開かないので、早く話を聞いて、帰そうと思った。
「僕が話があるので、なく。僕は、伝えるだけです」
「何だ?それは?」
彼をみんなが、怖がる理由が、ここにある。火事騒ぎも、騒音騒ぎも、霊がらみだった。
「そう言う誰かに言わされた的な物言いは、止めてくれないか?僕は、苦手なんだよ」
「だから、僕が来たんです」
と言いながら、颯太は、目線を天井に向けて、急に離し出した。
「どうする?自分で言いたい?」
「いや・・・ちょっと、待て。誰と話している?」
「えっと・・・どうしよう」
颯太は、困った様に、辺りを見回した。
「大丈夫かな?」
「何を心配しているんだ?誰も、いないだろう?」
僕は、颯太が、周りを気にしているので、嗜めた。誰に気を使うと言うのだ。
「じゃぁ・・いいですかね?」
「風雲。光を集め、その姿を現せ」
そう呟くと、目の前に逆さになった少女の顔が現れた。髪が逆立ち、目の前で、微笑む口元は、耳まで、裂けている。
「これって?」
僕の声は、うわずっていた。
「幽霊?」
「ですやん」
僕は、気を失っていた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
やっと買ったマイホームの半分だけ異世界に転移してしまった
ぽてゆき
ファンタジー
涼坂直樹は可愛い妻と2人の子供のため、頑張って働いた結果ついにマイホームを手に入れた。
しかし、まさかその半分が異世界に転移してしまうとは……。
リビングの窓を開けて外に飛び出せば、そこはもう魔法やダンジョンが存在するファンタジーな異世界。
現代のごくありふれた4人(+猫1匹)家族と、異世界の住人との交流を描いたハートフルアドベンチャー物語!

異世界でタロと一緒に冒険者生活を始めました
ももがぶ
ファンタジー
俺「佐々木光太」二十六歳はある日気付けばタロに導かれ異世界へ来てしまった。
会社から帰宅してタロと一緒に散歩していたハズが気が付けば異世界で魔法をぶっ放していた。
タロは喋るし、俺は十二歳になりましたと言われるし、これからどうなるんだろう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる