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1章

(57)サブロクとニーナナ、ヨンゴーは恋仲間

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「打てぇ~!」

軍艦から大砲が発射される。

クォーツ側を通って首都アストロフィライトの
一つ手前の要所で海王国と聖騎士国が戦っている。

海王国の軍艦からの砲撃でゼードライト要塞は
崩壊しつつある。

要塞での砲撃の指揮を執っているのは
コンチネントである。

「くそ!向こうの戦艦の大砲はなんて精度なんだ」

海王国は海を統べる国だけあって戦艦の能力が高い。

けっしてゼードライト要塞のレベルが
低いのではない。

戦艦と要塞の戦闘の最中、
提督スィティーとバトラー6人衆が
戦いを繰り広げている。

バトラー6人をもってしても勝てない。

スィティーは弓使いであると同時に
空手家でもある。

一つの弓から6人に向けて同時に斉射する。
雷聖魔法が付与されている矢は
かするだけでも体中に電気を帯びてしまう。

追従するその矢はバトラー達にとって厄介だった。

唯一、サブロクだけがその矢をたたき割る。

「ビリビリビリ」

サブロクは帯電する。

それでもお構いなしだ。

スィティに突進する。

「うそでしょ!帯電して動けないはずじゃ」

スィティーは驚いた。

サブロクはそのまま突っ込み正拳突きをかます。

スィティーは弓を使って弓と弦に
サブロクの拳を引き込み正拳突きをかわす

と同時に弓と弦をひねることによって
サブロクの手首を切り落とす。

「!! つぅ...」

サブロクは痛みを抑えながらもう一つの手で
さらに正拳突きを繰り出す。

「ガンッ」

スィティーはとっさに弓で守るが
右肩にサブロクの拳が当たる。

(なんなの!こいつは。手首落とされてるんだよ。
 脳みそも筋肉でできてるんじゃない!)

スィティーはサブロクの顔面へ
正拳突きをお返しする。

サブロクは遙か後方へ飛ばされ、海に転落する。

「サブロクの恋の邪魔をするなぁ~!」

ニーナナとヨンゴーが同時に
スィティーに襲いかかる。


ニーナナとヨンゴーは息の合った
体術による攻撃を行う。

彼らは息の合ったコンビネーション攻撃が
得意である。

彼らは普段から息が合うように一緒に過ごしている。

なぜなら彼らはボーイズラブだからである。

彼らにとってサブロクが負けたことが許せなかった。

あんなにも大好きなコンチネント様と
同じ戦場にいて、その前で魅力的な戦闘姿を
見せたいはずだったのに......

そんなサブロクが無様な姿を見せたのだ。

100年の恋も冷めるというものだ。

「許さないぞ!」

2人は同時に連続攻撃を仕掛ける。

「なかなかいい連携だ。
 私でも受け流すのが精一杯だな」

スィティーはそう言いながらも
まだ余裕のある表情を見せる。

「 ............ 」

スィティーが何かを口ずさみ始める。

「さがれ!」

大声でキュウイチゴが命令する

「はっ!」
ニーナナとヨンゴーが後方へ飛び退く。

「よく反応したな。

 おまえがこいつらの保護者か」
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