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1章

(42)奇襲作戦の立案は大詰めまであと一歩

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ジュピターの事件直後の会議にて
法皇国へ奇襲を仕掛けることが決定する。

現在、どのように侵攻するかを
主要なメンバーと作戦会議を開いていた。

「この戦い、最後まで貫き通すつもりだ。

 法皇国も簡単には落ちぬだろう。

 多少時間がかかってもやり遂げるぞ」

ウァイトはここで法皇国を滅ぼすことを
決意する。

「ウァイト様、法皇国の大十字7騎士は
 それぞれが師団長クラスの実力の
 持ち主です。

 戦力の差をどのように埋める
 おつもりでしょうか?」

国防長官の第3秘書ヴィーヌスが
質問を投げかけてくる。

「策を講じようと思う。

 一気に敵の大将首は取れないものだ。
 
 奇襲にて1人でも多くの大十字7騎士を
 滅ぼすつもりだ」

「失礼ですが、今のこの国の状態では
 大軍は起こせません。

 師団長も今やスカイとフライのみと
 なっています」

「兵に関しては大丈夫だ、考えがある。

 それは私がなんとかする。
 侵攻の時にでも高みの見物を
 していただこう」

ウァイトは会議の前、初めて自ら参戦する戦争に少しわくわくしていた。

前の世界では三国志が好きであったのだ。

特に諸葛孔明が好きだった。

勝手に想像して戦略と戦術を立てて
楽しんでいたのだ。

「師団長に関しては......

 これから考えようと思うが...
 何か意見のある者はいるか?」

ウィークスが手を上げる。

「団長直轄衛兵の犬千代を
 師団長代理としてはいかがでしょうか。

 彼個人の実力は師団長クラスです。
 
 団長直轄衛兵として城の守備は
 久太郎と蘭丸でも十分かと思います」

「確かにそうだな。コンチネントを
 救ったのも犬千代だったな。

 ではこちらはウィークス、スカイ、 
 フライ、犬千代そして私で軍を
 編成する。

 兵士は私にて段取りをするので
 各自戦う準備をしてくれ

 開戦は3日後とする。

 それとそれまでの間に妖狐族の緋に
 会いに行きたいのだが」

「何をおっしゃっているのですか。
 危険です。

 この前、団長が四天王を殺した
 ばかりではありませんか」

「だからこそだ。

 我が国とも法皇国とも接している妖狐族
 の憂いをなくしておかなければ
 いけないと思っている

 ヴィーヌス、妖狐に会談の申し入れを
 してくれないか」

「かしこまりました。
 早急に手配いたします。
 お連れの者はウィークスで
 よろしいでしょうか?」

「いや、ウィークスにはここに
 残ってもらう。

 代わりに、久太郎と蘭丸を連れて行く。
 あの2人なら十分に役目を
 果たせよう。」

「わかりました。首都の守りは
 お任せください」

ウィークスが毅然とした態度で答える。

そして言いづらそうにウァイトは 
声を発する。

「ただ、一つだけピースが
 埋まっていないのだ......」

「ウィークスに協力してもらう
 必要があるのだが......」

「何なりとお申し付けくださいませ。」

「いや、少し頼みづらいことなの
 だが......」

「何をおっしゃいますか、
 これから命を捨てる覚悟で戦争を
 するのです。

 いかなることでもやり遂げます」

「いや、お願いしたいことは...実は...

 はっきり言おう、

 『ウィークスを一日好きにし放題券』を

 エインセルにあげてくれ」

「はぁあ??」
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