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1章
(34)ディーナシーのせいで妖狐四天王を殺してしまった
しおりを挟むウァイトと楓はアレグライトの主城に戻り
スィーを寝室へ運ぶ。
スィーの容態を回復させるために
ディーナシーを使って王宮へ連絡する。
ヴィーヌスに上位聖回復魔法を仕える人間の手配を依頼する。
アレグライトには情報局長のドキも
来ていた。
3人で今後のことについて相談する。
お題は
「妖狐四天王がいない今、妖狐族を打つべきか」である。
ウィークスは何も答えない。
今は記憶がないターンのウィークスのようだ。
ドキ曰く
妖狐族の首領である緋は四天王とは
比べものにならないほどの強さがあるとのこと。
それでも四天王亡き今、
ウァイトであれば勝てる見込みが高いとのこと。
(備えあれば憂いなし。攻めてきたのは向
こうだし、今のうちに師団長を集めて
一気に攻め滅ぼした方がいいかな)
隣国の憂いを取り除いた方が後々が楽だろうとウァイトの心は妖狐族への攻撃に傾いている。
「団長、団長。ちょっと考え直して
ください」
ディーナシーが突然話しかけてくる。
「おっ!聞きたいことがあった。
王宮での最後の言葉でお茶を濁していた
のはなんだったんだ?
やらかしたとか言ってたぞ!」
「ひぃ!ごめんなさい」
「謝ると言うことは何か後ろめたいことが
あるんだな」
「いやぁ、もっとおもしろくな~れとおも
って、よかれと思ってやったことが
大変なことになっちゃって」
「ちゃんと一から説明しろよ。
じゃないともう遊ばないぞ」
「しま~す。一から説明しま~す」
「法皇国のアントニヌス法皇から呼び出さ
れてオーガス大戦のことを聞かれたの。
だから団長と副団長が死んだよ~って
伝えたの。
もちろん生き返ったことも伝えたよ。
そしたら面白いものがみたいなら
妖狐のところへ行って団長と副団長が
死んだことのみを伝えてみたらいいって
言われたの。
おもしろいことには目がないじゃん、
僕。
だからわざわざ妖狐のところへ行って
団長と副団長が死んだよ~って
伝えたの」
ディーナシーはもう悪びれることもなく
楽しそうに話を続ける。
「そしたらさ、聖騎士国を攻める~
とかいうからさ。
なんかおもしろいことに発展しそう
じゃん。
そしたら聖騎士国は不完全な
ウィークスを派遣するとか言うじゃん。
それで死なれたら僕たちも夢見心地が
悪いんだよね~。
それでストップをかけたの。
そしたら今度は第5師団長が
大変なことになってしまって.......
うぅぅ...うぅぅ...」
最後は涙を流すふりをして話を続ける。
「全部おまえのせいか!」
「だから悪気はなかったんだって。
悪いのは法皇国だよ」
と責任転嫁をするディーナシー。
「いや、悪いのはおまえだ!」
ディーナシーは開きなおる。
「悪いついでに妖狐族滅ぼすのは
止めてね。
四天王が死んじゃった上に妖狐族まで
滅んじゃったら僕たち夜も眠れない.......
シクシク...」
(妖狐族も聖霊のイタズラに滅ぼされたら
たまったもんじゃないな。
最近、忙し言っていっていたのは
このせいか!)
「わかった。妖狐族は滅ぼさない。
これは貸しだ!ちゃんと覚えとけ!」
「じゃあ、これからも楽しませてね」
そう言うとディーナシーは消えていった。
「今回は、妖狐族を打つのは見送ろう。
四天王が死んで弱体化しているのには
変わりない。
我が国もオーガス大戦から
まだ日にちもそんなにたっていない。
ウィークスの調子も戻っていない。
これ以上犠牲者を出したくはない。
まずは国力を回復させよう」
「かしこまりました。」
ウィークスとドキが声を揃えて
同意をする。
「そして私はせっかくアレグライトに
来たから少し休日をもらおうと思う。
ヴィーヌスから聞いていると思うが
ウィークスも休暇を取りなさい」
次の日、ウァイトはアレグライトの城下町の散策へ
ウィークスはサンストーン海岸へ
余暇を楽しみに出掛けたのであった。
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