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1章

(24)せっかく女性になったのに......

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(24)せっかく女性になったのに......

(ばれない変装...できないかなぁ......)

どうすれば変装できるかを考える。

(魔法やスキルでそんなことできないかなぁ...)

考えたところでどうしようもできないと思い、
ディーナシーに聞いてみようと思う。

ディーナシーを召喚する。

「何か面白いことでもしてくれるの??」

ディーナシーが現れて聞いてくる。

「面白いことを考えたいからちょっと
 教えてほしいことがあるんだけど。

 変装したいんだけど
 変装に適した聖霊とかいたりするの?」

「変装したいんだね。それならコリガンだね。
 呼んであげるよ」

ディーナシーはコリガンを呼び出した。

「団長ってばれないように変装したいんだけど。
 お願いしていいかな?」

コリガンにお願いしてみる。

「変装はできないけど
 僕のできる範囲で変えてもいいかな?」

「もちろん!おれってバレなければいいよ」

コリガンが詠唱すると光の輪がウァイトを包み込む。

ウァイトは身体が小さくなる感じがした。

自分の身体を見ると胸が飛び出している。

髪が伸びている。スカートをはいている。

「??......おんなっ??」

思わず声を出してしまう。

「団長!!......なにやつ!」

ウァイトが急に女性になったため
サブロクが叫ぶ。

「サブロク。私だ。問題ない。

 聖霊を召喚して変身しただけだ」

ウァイトは女性の声で答える。

美しい女性に変身をしたウァイトは
気分が高揚していた。

まさか女性になるなんて
思ってみたこともなかった。

いますぐ女風呂に行きたいと
当初の目的を忘れそうになる。

「止めた方がいいよ。コリガンの変身魔法は
 醜悪と美貌の2通りあるからね。

 コリガンが拗ねたら醜悪に変わっちゃうよ」

ディーナシーは釘を刺す。

「ごめん、ごめん。
 ちょっと盛り上がってしまっただけ」

せっかくきれいな女性になったことだし
それを活かして聞き込みをしようと思う。

ガラの悪そうな男を見つけて声を掛ける。

「お兄さん、
 ちょっと教えてほしいことがあるんだけど。」

きれいな女性に声を掛けられて
テンションが上がるごつい男。

「好きなだけ何でもおしえてやるよ。
 手取り、足取り、腰取り」

なんてモブキャラなんだと心の中で思う。

「じゃぁ、何でも答えてくれるの?」

ウァイトは悪乗りをしている。

「何でもいいぜ!」

モブキャラは鼻息が荒くなっている。

「私はこの国の人間じゃないんだけど、
 聖騎士団長ってどんなお方なの?」

女性になったウァイトは質問を妖艶に投げかける。

(決まった!これなら本音が聞けるはずだ)

と心の中でガッツポーズをする。

「聖騎士団長様は我々の希望の星だ。

 団長様あっての我々だ」

モブキャラが急に真摯なキャラに変わり
整然とした声で答える。

(えっ!?答えが変わらない......)

(なぜ!?こんなにもみんな同じ答えなんだ......)

(前の団長がよほどすごい人だったのか......)

この町での質問はもう止めようと思う。
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