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1章
(21)副団長の復活は『半分成功、半分失敗』
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聖霊の力により身体の動かし方や
力の加減が制御できるようになったウァイトは
大司教の下へ各師団長と三老聖とともに向かう。
サドキエル大聖堂の門を開けるとそこには
アズラエル大司教とセカンドとモーメントがいた。
大聖堂の中央にウィークスの身体が捧げられている。
その下でアズラエルは魔法を詠唱し
聖霊を召喚しようと試みている。
「聖霊の召喚ではウィークスは蘇生しないよ」
ディーナシーが突如現れ
ウァイトに話しかけてくる。
「アズラエルが召喚できる聖霊では
なんにも起こせないよ。
だって副団長の自爆聖魔法の聖霊は
破壊の聖霊グレムリンだからね」
ムリアンも現れた。
「部品を破壊した。破壊した」
グレムリンがキャッキャと声を発する。
「ということは蘇生の聖霊もいるの?」
「蘇生は難しい。難しい」
グレムリンがキャッキャと声を発する。
「100%修復することはできないけど
グレムリンなら蘇生させることは
できるかもね」
ムリアンが可能性を示唆する。
「聖騎士副団長は俺には必要な存在でしょ?
俺を守ってくれる守護者が
副団長ってさっき聞いたよ?」
「蘇生してくれたらなんでも一つ
言うこと聞くよ」
「グレムリン、これから団長が
もっと楽しませてくれるらしいから
修復してあげて」
ディーナシーがグレムリンにお願いをする。
「壊した部品をくっつける。くっつける」
グレムリンはウィークスの周りを飛び回り
光の粉を振りかける。
「半分成功。半分失敗。半分成功。半分失敗」
グレムリンはキャッキャと声を発する。
ウィークスはそっと目を覚ます。
いつものように表情は変えずに辺りを見回す。
「副団長が目を覚ましたぁ~!」
セカンドとモーメントがガッツポーズをする。
「神よ。おぉ神よ。感謝しますぞぉ」
とアズラエルは天に向かって祈りを捧げる。
「...... ...... ......」
ウィークスは何も反応しない。
「ウィークス、声がでないのか?」
声をかけたのはウァイトだった。
ウァイトは「半分失敗」と
グレムリンの言っていた言葉が聞こえていたので
ウィークスの状態が心配だった。
まさか声が出せない身体になったのでは
ないかと不安になっていた。
「......話せます...」
ウィークスが声を発する。
「ほっ」
ウァイトは胸をなで下ろす。
「よくわかっていないのですが
ここはどこですか?」
ウィークスが質問をする
「生き返りにより記憶が混濁しているのでしょう。
まずはすこしお休みをしていただきましょう。
セカンド、モーメント、副団長を自室まで
お連れしてあげなさい」
スァタンが指示を出す。
セカンドがウィークスを抱きかかえようとする。
「自分で歩けますので結構です」
ウィークスがすごい勢いで手を払いのける。
「申し訳ございません。
出過ぎたまねをいたしました。
お許しください」
セカンドが謝罪の言葉を述べる
「いえ、気にしないでください。
すこし休ませてください」
ウィークスは受け答えをする。
「はっ。かしこまりました。
私に付いてきてください。副団長。
自室までお連れいたします」
セカンドがウィークスを誘導して大聖堂をでる。
「このあとはいかがなさいますか。ウァイト様」
スァタンが伺いを立てる。
「私も少し疲れた。全員、戦いの疲れもあるだろう。
数日は鋭気を養うとしよう」
ウァイトはそう答えると各自休みを取るように
指示をだす。
力の加減が制御できるようになったウァイトは
大司教の下へ各師団長と三老聖とともに向かう。
サドキエル大聖堂の門を開けるとそこには
アズラエル大司教とセカンドとモーメントがいた。
大聖堂の中央にウィークスの身体が捧げられている。
その下でアズラエルは魔法を詠唱し
聖霊を召喚しようと試みている。
「聖霊の召喚ではウィークスは蘇生しないよ」
ディーナシーが突如現れ
ウァイトに話しかけてくる。
「アズラエルが召喚できる聖霊では
なんにも起こせないよ。
だって副団長の自爆聖魔法の聖霊は
破壊の聖霊グレムリンだからね」
ムリアンも現れた。
「部品を破壊した。破壊した」
グレムリンがキャッキャと声を発する。
「ということは蘇生の聖霊もいるの?」
「蘇生は難しい。難しい」
グレムリンがキャッキャと声を発する。
「100%修復することはできないけど
グレムリンなら蘇生させることは
できるかもね」
ムリアンが可能性を示唆する。
「聖騎士副団長は俺には必要な存在でしょ?
俺を守ってくれる守護者が
副団長ってさっき聞いたよ?」
「蘇生してくれたらなんでも一つ
言うこと聞くよ」
「グレムリン、これから団長が
もっと楽しませてくれるらしいから
修復してあげて」
ディーナシーがグレムリンにお願いをする。
「壊した部品をくっつける。くっつける」
グレムリンはウィークスの周りを飛び回り
光の粉を振りかける。
「半分成功。半分失敗。半分成功。半分失敗」
グレムリンはキャッキャと声を発する。
ウィークスはそっと目を覚ます。
いつものように表情は変えずに辺りを見回す。
「副団長が目を覚ましたぁ~!」
セカンドとモーメントがガッツポーズをする。
「神よ。おぉ神よ。感謝しますぞぉ」
とアズラエルは天に向かって祈りを捧げる。
「...... ...... ......」
ウィークスは何も反応しない。
「ウィークス、声がでないのか?」
声をかけたのはウァイトだった。
ウァイトは「半分失敗」と
グレムリンの言っていた言葉が聞こえていたので
ウィークスの状態が心配だった。
まさか声が出せない身体になったのでは
ないかと不安になっていた。
「......話せます...」
ウィークスが声を発する。
「ほっ」
ウァイトは胸をなで下ろす。
「よくわかっていないのですが
ここはどこですか?」
ウィークスが質問をする
「生き返りにより記憶が混濁しているのでしょう。
まずはすこしお休みをしていただきましょう。
セカンド、モーメント、副団長を自室まで
お連れしてあげなさい」
スァタンが指示を出す。
セカンドがウィークスを抱きかかえようとする。
「自分で歩けますので結構です」
ウィークスがすごい勢いで手を払いのける。
「申し訳ございません。
出過ぎたまねをいたしました。
お許しください」
セカンドが謝罪の言葉を述べる
「いえ、気にしないでください。
すこし休ませてください」
ウィークスは受け答えをする。
「はっ。かしこまりました。
私に付いてきてください。副団長。
自室までお連れいたします」
セカンドがウィークスを誘導して大聖堂をでる。
「このあとはいかがなさいますか。ウァイト様」
スァタンが伺いを立てる。
「私も少し疲れた。全員、戦いの疲れもあるだろう。
数日は鋭気を養うとしよう」
ウァイトはそう答えると各自休みを取るように
指示をだす。
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