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1章
シルさんの情報は忘れた頃にやってくる!?
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朝はびっくりするようなハプニングがあったが
その後はいつも通りの学校生活だった。
もちろん放課後は部室に寄る。
「杏子先生は大丈夫だった?」
くるみが心配そうに聞いてくる。
「いますぐ自宅に帰ってもらってもいいくらい
元気」
「そんなに元気なの?」
「そうだと思うけど、ナイーブな話だから
先生が泊まりたいって言い続ける限りは
泊めてあげた方がいいのかも」
「藍原くん、一応聞くけど先生とは何もない?」
相変わらず未知さんは鋭い。
ピクッと反応してしまうが最小限に留めたつもりだ。
「私も今日から泊めさせてもらうわ」
「えっ!?」
「杏子先生が一線超えようとしないか監視するわ」
「いや、そんなことはないと思うから未知さんまで
泊まらなくて大丈夫ですよ」
「あら、そう。でも先生がさっき白状したわよ。
昨日あったことを」
!?先生、さすがにそれはないですよぉ~とおれは泣きそうになるり
「ごめんなさい、俺が悪いんです」
「やっぱり何かあったのね」
「えっ!?どういうこと?」
「かまをかけさせてもらったの。
やはり今日から私も泊めさせてもらうわ。
さすがに先生と生徒が一線を超えるようなことがあっては
不祥事だもの」
………もうすでに一線を越えてます。ごめんなさい………
「私も泊まりに行っていい?」
くるみも不安なのだろう、杏子先生と未知さんという
俺を狙う女性と同じ屋根の下で暮らすということは。
「なんでもOKです」
逆にみんないれば平和な生活になるはずだと思いたい。
「ところで杏子先生とは何があったの?」
おれが先生の寝込みに胸を触ったなんてことは口が裂けても言えない。
なにを話せばいい?ハード過ぎず、でもソフトすぎない話じゃないと信じてもらえない。
「じんのとせんせいの2人のおでこにキスをしました」
「えっ!」
未知さんもくるみも声が出る。
そんなに驚くことか?寝込みを襲ったとは言ってないぞ。
「やっぱりそういうことだったのね!
藍原くん、あなた、前にも先生のおでこにキスしたでしょ」
おれは先生と関係を持った日のことを思い出す。
「え?してないよ………」
俺は即座にごまかそうとする。
「先生と遅刻してきた日、先生がおでこにキスして
もらったって言ってたけどそれも本当だったのね」
おれは慌てて反論する。
「いや、本当にしてない。昨日はじんのに『おでこに
キスして』とせがまれたからしたけど、
先生にもせがまれたから断ったけど
じんのに『してあげて』とお願いされたから
仕方なく………」
「杏子先生にもせがまれたのね。よくわかったわ、
先生の立ち位置が」
(!!)
しまった、話せば話すほどボロが出る。
おれはもう話さないと決める。
「じゃあ今日からみんなで生活しましょう」
未知さんがそう言った時、俺の携帯が鳴る。
ももさんからだ。
慌てて部屋を飛び出しながら電話に出る。
「やっほー、元気ぃー、じょうくん」
「いろいろありすぎて元気じゃないですよ」
「あらあら、どうしたの?何があったの?」
「ももさんに話せるような内容じゃないですよ」
「お姉さん、こう見えても人生経験は豊富だぞ。
なんでも相談しなさい。
というより今日の夜私の一人飲みに付き合ってよ」
「いやいや、おれ、飲めませんから」
「あれ?まだ成人してなかったっけ?」
やばい!年齢を詐称してたことを思い出す。
「まだ大学1年です」
「そっかそっか。でもお姉さんに付き合いなさいよぉ」
「いってあげたいのは山々なんですけど
今日は難しくて………」
「あらっ、シルちゃんの最新情報があるのに?」
「えっ!?あるんですか?シルさんの情報」
「今日ゲットしました。でもじょうくん、
来れないもんなー」
「行きます。何時にどこですか?」
「相変わらずシルちゃんのことになると
人が変わるんだから。
私のお仕事終わってからだから23時にお店の近くの
『密会』っていうバーに集合で」
「わかりました。じゃあ、あとで」
久しぶりに心がワクワクして喜んでいる。
るんるん気分でリビングに戻る。
「藍原くん、顔がニヤけてるけど」
ぎくっ!みちさんはいつもするどい。
「タカってやつから電話でちょっと盛り上がって」
「タカって人は女の人の声なのね」
「えっ!?」
「やっほー、げんきぃー、って女の人の声が丸聞こえよ」
俺のばか。もう仕方ない。
「ごめんなさい。女の人からです………」
「まあ、どうでもいいけど、藍原くん、
嘘つくならバレないようにして。
わかりやすすぎるから」
「はい、以後気をつけます」
くるみは未知さんに任せるのが得策だとばかりに黙っている。
決してこのあとその女性と23時から夜中に会うとは言えない………
おれはももさんと今日の夜バレずに会うための完璧な作戦を練った。
それはうまくいったはずだと思ったのに………
その後はいつも通りの学校生活だった。
もちろん放課後は部室に寄る。
「杏子先生は大丈夫だった?」
くるみが心配そうに聞いてくる。
「いますぐ自宅に帰ってもらってもいいくらい
元気」
「そんなに元気なの?」
「そうだと思うけど、ナイーブな話だから
先生が泊まりたいって言い続ける限りは
泊めてあげた方がいいのかも」
「藍原くん、一応聞くけど先生とは何もない?」
相変わらず未知さんは鋭い。
ピクッと反応してしまうが最小限に留めたつもりだ。
「私も今日から泊めさせてもらうわ」
「えっ!?」
「杏子先生が一線超えようとしないか監視するわ」
「いや、そんなことはないと思うから未知さんまで
泊まらなくて大丈夫ですよ」
「あら、そう。でも先生がさっき白状したわよ。
昨日あったことを」
!?先生、さすがにそれはないですよぉ~とおれは泣きそうになるり
「ごめんなさい、俺が悪いんです」
「やっぱり何かあったのね」
「えっ!?どういうこと?」
「かまをかけさせてもらったの。
やはり今日から私も泊めさせてもらうわ。
さすがに先生と生徒が一線を超えるようなことがあっては
不祥事だもの」
………もうすでに一線を越えてます。ごめんなさい………
「私も泊まりに行っていい?」
くるみも不安なのだろう、杏子先生と未知さんという
俺を狙う女性と同じ屋根の下で暮らすということは。
「なんでもOKです」
逆にみんないれば平和な生活になるはずだと思いたい。
「ところで杏子先生とは何があったの?」
おれが先生の寝込みに胸を触ったなんてことは口が裂けても言えない。
なにを話せばいい?ハード過ぎず、でもソフトすぎない話じゃないと信じてもらえない。
「じんのとせんせいの2人のおでこにキスをしました」
「えっ!」
未知さんもくるみも声が出る。
そんなに驚くことか?寝込みを襲ったとは言ってないぞ。
「やっぱりそういうことだったのね!
藍原くん、あなた、前にも先生のおでこにキスしたでしょ」
おれは先生と関係を持った日のことを思い出す。
「え?してないよ………」
俺は即座にごまかそうとする。
「先生と遅刻してきた日、先生がおでこにキスして
もらったって言ってたけどそれも本当だったのね」
おれは慌てて反論する。
「いや、本当にしてない。昨日はじんのに『おでこに
キスして』とせがまれたからしたけど、
先生にもせがまれたから断ったけど
じんのに『してあげて』とお願いされたから
仕方なく………」
「杏子先生にもせがまれたのね。よくわかったわ、
先生の立ち位置が」
(!!)
しまった、話せば話すほどボロが出る。
おれはもう話さないと決める。
「じゃあ今日からみんなで生活しましょう」
未知さんがそう言った時、俺の携帯が鳴る。
ももさんからだ。
慌てて部屋を飛び出しながら電話に出る。
「やっほー、元気ぃー、じょうくん」
「いろいろありすぎて元気じゃないですよ」
「あらあら、どうしたの?何があったの?」
「ももさんに話せるような内容じゃないですよ」
「お姉さん、こう見えても人生経験は豊富だぞ。
なんでも相談しなさい。
というより今日の夜私の一人飲みに付き合ってよ」
「いやいや、おれ、飲めませんから」
「あれ?まだ成人してなかったっけ?」
やばい!年齢を詐称してたことを思い出す。
「まだ大学1年です」
「そっかそっか。でもお姉さんに付き合いなさいよぉ」
「いってあげたいのは山々なんですけど
今日は難しくて………」
「あらっ、シルちゃんの最新情報があるのに?」
「えっ!?あるんですか?シルさんの情報」
「今日ゲットしました。でもじょうくん、
来れないもんなー」
「行きます。何時にどこですか?」
「相変わらずシルちゃんのことになると
人が変わるんだから。
私のお仕事終わってからだから23時にお店の近くの
『密会』っていうバーに集合で」
「わかりました。じゃあ、あとで」
久しぶりに心がワクワクして喜んでいる。
るんるん気分でリビングに戻る。
「藍原くん、顔がニヤけてるけど」
ぎくっ!みちさんはいつもするどい。
「タカってやつから電話でちょっと盛り上がって」
「タカって人は女の人の声なのね」
「えっ!?」
「やっほー、げんきぃー、って女の人の声が丸聞こえよ」
俺のばか。もう仕方ない。
「ごめんなさい。女の人からです………」
「まあ、どうでもいいけど、藍原くん、
嘘つくならバレないようにして。
わかりやすすぎるから」
「はい、以後気をつけます」
くるみは未知さんに任せるのが得策だとばかりに黙っている。
決してこのあとその女性と23時から夜中に会うとは言えない………
おれはももさんと今日の夜バレずに会うための完璧な作戦を練った。
それはうまくいったはずだと思ったのに………
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