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“mellow time”~いつか夢で~
“mellow time”~いつか夢で~<48>
しおりを挟む「うん♡ エッチもイチャイチャのうち……というか、進化系って言われたらそうなのかもしれないと思うけど……。やっぱりちょっと違うよね?♡♡」
とぅるんとした髪を揺らし、彼女が返事をした。俺、結構長くトリップしちゃってた気がするんだけど、気にしてないのかな?♡
「違う違う♡♡ 全然別物でしょ♡ ごろごろしながらイチャイチャするのは、駆け引きとかの要素も入っててドキドキするじゃん?♡」
彼女の頭には、美しい髪の証拠である天使の輪が光り輝いている。やっぱり君は天使なんだね♡♡ 俺の目に狂いはなかった♡
顔が見えない分の埋め合わせか、頷きながら喋ってくれていたおかげでいい匂いも拡散されていて、天国に足を踏み入れたような気分だ。
――――お返しに、あとで君のことも天国にご招待してあげるね♡♡
「『駆け引き』……?♡ ねぇ、鏑木くん?♡♡ 今日はおあずけしないって約束してくれる?♡」
俺の返答を受け、彼女が小さな声で訊いてきた。そういうところは抜け目ないんだ♡
「しないよ♡ というか、俺が我慢出来ない♡♡ でも、先週とおんなじでただ横になってイチャイチャっていうのも盛り上がりに欠けるし、ちょっと別の要素足してみない?♡」
「何するつもり?♡」
「そんなに警戒しないで♡♡ さっきから言ってることだよ♡ 適度に集中力分散させるために、映像流しながらにしようってだけ♡ なるべく手出さないように気を付けるけど、くっついてるうちに興奮しすぎて襲っちゃったらごめんね♡♡」
「別にいいよ……?♡♡ 私だって、今からでもしてほしいくらいだし♡♡」
彼女は俺の腕を持ち上げ、少し上のほうに移動させた。小さな手は腕の上に控えめに置かれたままだ。
「そう?♡ まあ、確かにこれは君にもぶっ刺さる内容なんじゃないかと思うしね♡♡ じゃあ、そうなったらそうなったで、腹ごなし兼ねて思いっきりしちゃおっか♡♡」
肘を立てて覗き込んだ顔はぽわんとしていた。ちょっとちょっと♡ まだなんにもしてないのに、今からそんなで大丈夫?♡
「…………っと、そうだ。再生ボタン押す前に、ひとつ訊いておこうかな♡♡」
「いつになったら観せてくれるの?♡」
彼女が俺を見上げ、視線が交差する。
「興味津々じゃん♡ さっきまでそこまで乗り気じゃなかったくせに♡♡ これから俺のする質問に答えてくれたら、すぐにでも観せてあげるって♡♡」
「……鏑木くんは私に何を訊きたいの?♡」
――――その質問を待っていた。唇を湿らせる間に、何度もシミュレーションした台詞をセットした。
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