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仮初恋人遊戯
仮初恋人遊戯<23>
しおりを挟む「そんなのいいに決まってるじゃん! 申し訳なさそうな顔しないで?」
「ほんと? 無理してない?」
「……いますぐにでも抱きたいのは本当だから、無理してないとは言えないけどさ……♡♡ 俺だって休憩だけじゃ足りなくて泊まっていきたくなっちゃうだろうし、時間作って泊まれるときにしよ?♡♡」
慈愛に満ちた眼差しが絶え間なく降り注ぐものだから、なかなかなことを言っているのに誤魔化されてしまいそうになったけれど。
「そんなに?」
「?」
いくら察しのいい彼とはいえ、省略しすぎた質問の意図は伝わらなかったようだ。
「ええっと……♡♡ 鏑木くんは、私のこと……何回も、何時間も抱いてたいって思ってくれてたのかなあ、って♡♡」
「抱きたくないわけなくない?♡ 紗世ちゃんの極上の抱き心地はもう知っちゃってるからさ……♡♡ 『裸で抱き合ったらどんなに気持ちいいんだろう?』って考えないほうが難しいでしょ♡♡ 紗世ちゃんは想像しなかった?♡」
「したよ。何回も……」
もごもご答えると、『正直に言えて偉いね♪』と言わんばかりに頭を撫でられた。
……といっても、髪が乱れないように毛の流れに沿って軽く手櫛を通す感じだったし、身体のどこでも彼に触れられるのは嬉しい。
「…………って、俺たち、こんなとこで何話してるんだろうね! このゲーム目当てのお客さんいなかったっぽいのはラッキーだったな」
辺りを見回した彼が、ちょっぴり恥ずかしそうにはにかんだ。
「ほ、ほんとだね……!」
「あれ?♡ まだ照れてる?♡ ていうか、想像しちゃった?♡♡ かっわいいなあ、紗世ちゃんは♡♡」
「~~~っ♡♡」
一矢報いる手立てがあるとしたら、私以上に彼を照れさせるか、もしくはさっき以上に彼を興奮させるくらいしかなさそうかも。
だとしたら――――。
「ねえ、早く楽しいこと始めよ……?♡♡ 私に手取り足取り教えてくれるんでしょ?♡ ……千尋先生?♡♡」
「!」
両手を使ってぎゅっと手を握れば、彼は大きな瞳をゆっくり細めた。
「……言ってくれたね、紗世ちゃん……♡♡ 今度こそ本当にどうにかなっちゃうかと思ったよ♡♡」
「どうにかなってほしかったのに♡♡ こんなに迫っても反応してくれないなんて……♡」
本当に危なかったのかと疑ってしまうくらい、彼は涼しい顔をしている。いっそ、もっと際どいところを触ってしまってもよかったのかもしれない。
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