Temptation Invitation

片喰 一歌

文字の大きさ
226 / 379
第1幕『半人半蛇(蛇人間)』【宵】

第40話『pupil』

しおりを挟む

 同じ時間に同じようにみだらな享楽に耽るカップルはきっと、どこにでもいる男女の組み合わせだろう。男同士、女同士。あるいは性別の概念を超越している可能性否定出来ないが、異種族同士あたしたちに比べれば普通も普通の人たちと思っていいはずだ。

(道挟んでるんだし気のせいなんだろうけど、最初は目合って『うわっ、気まず……』てなって『早くカーテン閉めてくんないかな』って思うけど、向こうもいいとこでおんなじこと考えてるだろうし、お見合い状態が続いて――。だんだん自分たちと全然違うプレイの仕方だったりがっつり見られちゃってることだったりに興奮しちゃう――ってこともなくはなさそう?)
 
 向こうはこちらを見てボルテージが上がって、向こうのプレイに触発されて盛り上がって――――。由来となった行為月見のような風流さはないものの、あたしには意外と向いているかもしれない。

「…………他人ひとに見られるのは好きじゃない?」

 白夜が後ろから顔を覗き込んできた。

「どうなんだろ……。露出プレイはしたことないけど、やってみたら案外ハマっちゃうかもね……♡」
 
「よかった。それなら、この先だね」

 下がっていた眉は定位置に戻り、安堵の息を吐いた唇はあたしのそれと重なった。

「え~?♡♡ 無理無理♡ 普通のサーカス団に入るのだって無理だろうけど、ここみたいな特殊な団はもっと無理だって♡♡ 白夜とか他の団員ひとたちと違ってただの人間だもん♡ ……まぁカレシと同じ職場で働くのはちょっと憧れるけど♡♡」
 
「クラウンだって人間だし、グミちゃんはもう――……」

「え? あたしが何?」 

 彼の瞳の中心部。黒くて暗くて丸い瞳孔はカメラのレンズのようだと思った。
 
「ううん、なんでもない。と思うから――続きしよ?」
 
「あ……っ!?♡♡ ……も~♡ 急に動くのやめてって言ってるのに♡♡」
 
 深追いを避けるように再開されたピストンは、を取っていたときより控えめだったが、ねちっこさはその何倍にもなっていて、思わず後ろ手に細い腰を持ってしまった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...