Temptation Invitation

片喰 一歌

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第1幕『半人半蛇(蛇人間)』【裏】

第20話『冷感×冷感』

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「そんなことしたら脱いでもらった意味ないじゃん。見せてよ。頭から丸呑みされそうで怖かった? ……しないのに、そんなこと……」

 大きな体躯に見合わない小さな声だ。

「ううん! ぜんっぜん怖くはなかった……んだけど、胸……がね…………? 揺れないように気を付けてたのに揺れちゃったのが恥ずかしくて!! パンツ一枚、なんか落ち着かないから脱いじゃうね!」 

 胸を隠していた手でパンツを一気に下ろす。――透明な糸が引いたのまでは、視認出来る距離ではなかったはずださすがにみえていないとおもいたい

「今度は隠さないんだ」

 身に纏っていたものを全部脱ぎ捨てたあたしを見て、白夜はぼそっと呟いた。

「え? ……まぁ、中途半端に隠れてると見えてるとこ隠したくなっちゃうけど、全部脱いじゃったらどうせ隠しきれなくなるから、どうでもよくなっちゃうみたいな?」

「わかるような、わからないような」
 
「白夜は見たいんじゃなかったの? ……あ、でも……。堂々としすぎてても可愛くない……!?」

 左腕で胸を、陰部には右手を当てて、申し訳ばかりのポーズを取った。

「見たいよ。だから、わざわざ隠さなくていいし、もう元の姿に戻りたくなってきちゃった。このままグミちゃんのこと犯すわけにいかないもんね。裂ける程度じゃ済まないよ。壊しちゃう」

「おっきい蛇ちゃんに犯されて、しかも壊されちゃう……!?♡♡」

 ものすごく怖いのと同時に、愛してやまない存在の手で壊される場面を想像すると、身体の奥から蜜がじゅんと滲み出してきた。

(だめだめ♡♡ 今、びしょびしょになんてなっちゃったら、せっかく乗せてもらっても座れなくなる……!)

「ちょっと。わくわくしないで。僕はグミちゃんのこと壊したくないって言ってるじゃん。それに、ご注文オーダーにはしっかり答えないと」

 ぴしゃりと言い放った白夜のおかげで、何をするところだったのか思い出した。自分で頼んでおいて忘れるとは大した度胸だ。
 
「まだ用は済んでないんだから、満足しないでよ。乗って。乗ったら、ちゃんとね」
 
 ここまで細かい指示が出るなんて思っていなかった。ひょっとすると、白夜はあたしの下半身がどんなことになっているかがわかっているのかもしれない。

「うん。じゃあ、お邪魔します?」
 
 とりあえず、彼の胴体に乗らないことには何も始まらない。明らかに人間とは異なる感触の身体に足を掛けた。

「ふふっ。擽ったい。全然重くないや。足つぼマットの逆さまバージョンみたい」

 白夜も白夜で、足で踏まれる感覚を楽しんでいるらしい。――こう言ってしまうと、彼が救いようのない変態のようだが。
 
「…………座ったよ?」
 
 座るのにいい塩梅の場所を見つけたので、指示通りにぺたんとお尻をつけた。

「うん、わかるよ。……やっぱり脱いでもらってよかった。誰だっけ。シーザーだったかな。女の人のお尻を枕にしてた偉人、いた気がするんだけど。ちょっとあの人の気持ちわかるかも。グミちゃんのお尻、冷たくて気持ちいい」

「白夜、そんなに喋れたの!?」

 彼のほうからも感想が聞けるなんて思っていなかった。お尻枕程度ならいくらでもしてあげたいけど、うつ伏せあんま得意じゃないんだよなぁ……。
 
「……ていうか、白夜のがあたしのお尻なんかより気持ちいいと思う♡♡ 蛇ちゃんのこのすべすべひや~って感じ、人間には再現出来ないよねぇ♡♡」

 鱗に覆われた体表の感触を味わうために腰を振る姿は、大蛇の身体を使って自慰行為に励んでいるようにしか見えないだろう。乾きかけていた秘部がまた潤ってきた。
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