86 / 187
Interlude
Interlude<XLVI>
しおりを挟む「……ぁ♡」
直後、胸に添えられていた――というか、わたしによって添えさせられていた――彼の手が再度妖しい動きを始めた。
「なんでまた揉み始めたの?♡♡ もう終わりかなって思ってたんだけど……♡」
好奇心に負けて視線を落としたら、胸を包み込む手はなんとも煽情的に蠢いていた。
(大失敗かも……♡♡ 見なきゃよかった……♡ 見たらもっと恥ずかしくなって…………!!)
「え?♡♡ だって、きみ、俺にすごくかわいいお顔で訴えてこなかった?♡」
顔を背けたわたしを覗き込むように近付けられた彼の顔さえも直視できない。ご機嫌に弧を描いた口元だけは、なんとか視認できた。
「…………かわいいお顔……?」
「そう♡♡ きみにかわいくない瞬間なんてないけどさ、俺は特にきみの…………♡♡」
微笑んでいた彼は、なにかを言いかけて口を噤んだ。
「わたしの……?」
「…………いや、なんでもない♡♡ きみはどんな俺でも受け入れてくれると思うけど、下手に正直に言って怖がらせたくない……というか、俺が怖がられたくないだけかもしれないけど……」
顔を上げて視線を合わせたけれど、今度は彼がわたしの視線から逃れるように笑顔を作った。
「俺の腕だっていつまでも離そうとしないし、まだ揉まれ足りないのかな~と思って♡♡ でも、嫌だったらやめるよ。勘違いしてごめんね」
言い終わると同時に、手の動きもぴたりと止まる。『恥ずかしいから早く終わって』と願っていたのが嘘みたいに、物足りなさを感じてしまった。
「…………ううん、嫌じゃない♡♡ 『揉んで♡』って言えない代わりに目で訴えたとかじゃなくて、君が……その、いつもと違う雰囲気……? で、すごくかっこよかったから、見惚れちゃっただけ♡♡ ……だから、びっくりはしたけど、ほんとに嫌じゃなくて……♡♡」
「…………っ♡♡ なんっでこの子は軽率にそういうこと言ってくるかなぁ……っ♡♡ 今日は……というか試験終わるまでなにもしない予定だったけど、ちょっと前倒しさせて……♡ 火を点けたのはきみのほうだから、責任取ってもうちょっと揉まれてね?♡♡ このくらいのことは許してくれるでしょ?♡♡」
遠回しの催促が功を奏したのか、彼は拘束されていないほうの手も使って、わたしの胸を揉み始めた。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説


ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる