我々はうさぎではないので、乙女座の我が子にはまだ巡り逢えない

HONEY BUNNY

HONEY BUNNY<CDXXIV>

「するよ？♡♡ シないなんて選択肢が残されてるなんてまだ信じてるとしたら、随分見通しが甘いなぁ♡♡ 俺は、ほんとのほんとに日付変わるまで解放してあげないつもりでいるっていうのに♡♡」

　口ではずっとそう言っているけれど、天然なのか計算なのか、彼に目立った動きは見られない。

「……予告ばっかりしてないで、ちゃんとシて？♡ あなたとは、一秒でも長く愛し合ってたいの……♡♡ 繋がってるだけじゃやだ♡♡ こすこすして、とんとんして、びゅーってしてほしいな？♡♡」

　いつまでも再開されない愛の交歓にじりじりと焦がれ、せっついてみたら――――。
　
「そうだったね♡ おしゃべりはいつだって……できれば顔見てしたいけど、一緒にいないときだってできるっちゃできるか。いまは、いまだからできることをしなくちゃもったいないね♡♡ きみと俺がふたり揃って起きてて、寝室の……ベッドの上にいるんだもんね？♡♡」

　彼は仰向けに転がり、わたしを乗せる形になった。

「あぁ……っっ♡♡ やっとその気になってくれた……♡ ずっと待ってたんだから♡♡」

「待ちくたびれちゃった？♡♡ ごめんね。……でも、別にその気になれなくて止めてたとかじゃないんだけどな♡♡ 実際、萎・え・て・な・か・っ・た・でしょ？♡」

「うん♡ ずっと硬くて……♡ だから、ずんずんってしてほしかった♡♡ ぁ……っ♡」

　指示されたわけでもないのに上体を起こしていくと、より深くまで彼のモノが侵入して、圧迫感がそのまま幸福感に置き換わる。

「十分、奥のほうにいたと思うけど♡ きみ、奥好きすぎない？♡♡」
　
「だって……♡♡」
　
「俺もこんな深くまで挿入はいらせてもらえて嬉しいよ♡♡ たっくさん愛してあげるね……♡♡」　

　彼はくびれに手を置いたあと、なにかを思い出したように大きな目をいっそう大きくした。