我々はうさぎではないので、乙女座の我が子にはまだ巡り逢えない

HONEY BUNNY

HONEY BUNNY<CCLV>

「っん……♡ 褒めてくれてる……んだよね？♡ ありがとう♡ でも、わたしは天使でもお人形でもないよ？♡♡」

　オーバーで独特な比喩を否定したかったわけではない。
　
　架空の存在でも物でもなく、わたしは生身の人間だということを強調したくて、開いた脚を押さえつけた。
　
　突き当たったその先まであなたに捧げているのだというメッセージは、正しく届いているのだろうか。

「…………だから？♡ 天・使・で・も・お・人・形・さ・ん・で・も・な・い・か・ら・、・な・ん・だ・っ・て・言・い・た・い・の・かな♡♡」

　彼は、確信に満ちた笑みで言葉の続きを待っている。
　
「抱かれてるあいされてるだけじゃなくて、わたしからも動いたり舐めたりして、気持ちいいことしてあげられるし……♡」

「そうだね♡ 反応が返ってこないと虚しくなっちゃうけど、きみはいろんなところ使って『気持ちいい』って教えてくれるし、お返しまでしてくれるもんね♡♡」

　抜き挿しを繰り返すうちに少しずつ埋まってきた空洞が不恰好な音を立てるけれど、わたしからも彼を迎えに行った。
　
「あなたが『いい』って言ってくれるなら……、んっ♡ 何回でもしていいはずだし……♡」

「もちろん♡ ふたりとも満足するまでしようね♡♡ ……なんて言っても、きみも俺も底・な・し・だろうから、今日はここから移動できなうごけなかったりして♡♡」　

　あちこち火照っている中で背筋だけが寒くなったのは、尽きることはおろか翳る気配すら見えない体力と持続力に恐れおののいたせいか。

　それとも、やっと危機感が芽生えてくれたとでも言うのだろうか。

「ごめん。話、遮っちゃってたね。続き、聞かせてほしいな♡♡ 天・使・で・も・お・人・形・さ・ん・で・も・な・い・き・み・に・で・き・る・こ・と・……他にもあるんでしょ？♡♡」

　彼はそのままの深度を保ち、ナカをこねくり回してきた。これまでの行為で溜め込んだ残滓を追い出しているかのような動きだ。