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HONEY BUNNY
HONEY BUNNY<LIX>
しおりを挟む「…………ごめん、もう……♡」
射精の前兆を感じ取った彼の漏らした息はひどく扇情的だ。剥き出しの肌が粟立つ。
「はぁ……っ♡ いつでもイっていいよ♡♡」
「あんなに欲しがってたのに、ナカじゃなくていいの?」
攻めている側のくせに攻められている側のような荒々しい息遣いで即答したわたしに彼が寄越したのは、当然の疑問だった。
「うん♡ 喉渇いちゃったし……」
と言えば、美しい顔が一瞬にしてさっと青褪めた。さすがに引いてしまったのだろうか。
「喉乾いてるだけ? 頭痛いとか汗出ないとかは?」
「大丈夫。今日はまだだから飲みたいだけ♡」
舌を伸ばして『ここにちょうだい』とアピールすれば、彼はふぅっと息を吐いた。
「なら、脱水ではないみたいだね。よかった」
症状について尋ねたのはその確認のためだったらしい。本当は少しだけくらくらする感覚があったけれど、わざわざ訴えるほどではないし、このまま黙っておいても差し障りはないだろう。
「心配しすぎじゃない?」
「それだけきみが大切だってこと♡ 喉渇いた時点ですでに軽い脱水らしいし。いまは大丈夫でも、具合悪くなったらすぐ言うんだよ?」
「……うん、ありがと♡♡」
体調を気に掛けてくれているのはいいにしても、もっと興奮してくれると思っていたのに。肩透かしを食らった気分だ。
「それと……お口にあげるのはいいけどさ。ちゃんとした水分補給にはならないから、上がったらキッチン直行してお水飲もうね♡」
フグにもたこにもなっていないのにふてくされているわたしに気付いたのか、彼は柔らかく提案したけれど、顎を持ち上げられ上を向かされたことでわかった。これは命令なのだと。
「わかった♡」
下手に逆らわず、すぐに口淫に戻ったわたしの頭を彼が撫でる。
「いい子……♡」
「…………でも、それまで持つようにあなたのちょうだい?♡ ねぇ早く♡♡」
少しきつめに吸引してから一旦口を離し、思い出したように甘えた声でねだる。
「欲しいなら、頑張って俺のことイかせてよ♡ 大丈夫。とっくに限界だから、きみの欲しいものはすぐあげられるって……♡♡」
それ以降、口数の少なくなった彼に頭部を固定された。頭蓋骨に感じる片手の力強さにいままさに支配されている実感が湧いて、もじもじと内腿を擦り合わせてしまう。
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