29 / 533
ホーリーナイト・セレナーデ
ホーリー・ナイト・セレナーデ<Ⅰ>
しおりを挟む「そうだ。いま言われてどきっとしちゃったから、俺も言ってみようかな。……今夜は寝かせないよ」
脳髄が痺れてしまいそうな宣言の直後、ぬるりと我が物顔で入っていくソレを、抵抗もなく受け入れる。その形が鮮明にわかる気がしたのは、ただの思い込みか。
「あ♡ おちんちんきたぁ♡♡ いつもよりおっきい……?」
小さいとも物足りないとも思ったことはないけれど、フォローは不要なはず。
「かもね♡ 君の生ハメおねだりがかわいすぎて♡ …………にしても、どういう心境の変化?」
いつもならしないような際どい物言いにぞくりと肌が粟立つ。彼もその気であることを示しているようで、忘れかけていた下腹部の痛みが甦る。自分のなかにもこんなに強い本能があったなんて、昨日まで考えてもみなかった。
「んっ♡ なにが……?」
「『まだ当分は二人でいたい』って言ってなかった? それをひっくり返しちゃうくらい、ここがつらかったのかな……。大変だったね」
先ほど指した位置にもう一度、ぬくもりが訪れた。何気ない発言も記憶してくれている彼にまた胸の奥がきゅんとする。
「ああ、そのことだったら……いますぐデキなくても別にそれでもいいの。もちろん、いつかは絶対生みたいけど。それよりいまは、あなたの全部が欲しい。『本当の初めて』はもう貰えたから、今度は……ね? あなたなら、わたしが次になにを欲しいと思ってるか、わかるでしょ?」
「…………まったく。俺のお姫様はいろいろと上手だなぁ♡♡」
すべてを察した彼は薄く笑う。規則正しい突き上げに合わせて動くわたしは、数年前に比べて床上手にもなれているといいけれど。
「欲張りでごめんね」
「構わないよ。俺も大概欲張りだし。でもさ、その言い方だと、『全部受け止める準備はできてる』って解釈しちゃうけど?」
あくまで婉曲表現を駆使しながら、彼はわたしに問うてきた。彼の言葉責めは直接的になったり間接的になったりして忙しいということを今日一日で学んだ気がする。どちらにも振れすぎることはなく、ちょうどいい塩梅のそれは、生来のバランス感覚の為せる業か。
「問題ないよ。それで合ってるから……♡」
「そこまで欲しがってくれるなら、応えないわけにはいけないよね♡♡ ……ってことで、残さず受け取ってもらおうか♡ きみのほうは、これまでとどれくらい違うかわからないけど、うねってるのも絡みついてくるのもダイレクトに伝わってきて……実はもうかなりキてるんだよね……」
と告白した彼は、笑顔こそ崩してはいないが、ほんのり呼吸を乱し、時折眉を顰めている。
1
お気に入りに追加
106
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
大事な姫様の性教育のために、姫様の御前で殿方と実演することになってしまいました。
水鏡あかり
恋愛
姫様に「あの人との初夜で粗相をしてしまうのが不安だから、貴女のを見せて」とお願いされた、姫様至上主義の侍女・真砂《まさご》。自分の拙い閨の経験では参考にならないと思いつつ、大事な姫様に懇願されて、引き受けることに。
真砂には気になる相手・檜佐木《ひさぎ》がいたものの、過去に一度、檜佐木の誘いを断ってしまっていたため、いまさら言えず、姫様の提案で、相手役は姫の夫である若様に選んでいただくことになる。
しかし、実演の当夜に閨に現れたのは、檜佐木で。どうも怒っているようなのだがーー。
主君至上主義な従者同士の恋愛が大好きなので書いてみました! ちょっと言葉責めもあるかも。
【R18完結】エリートビジネスマンの裏の顔
白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます───。
私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。
同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが……
この生活に果たして救いはあるのか。
※サムネにAI生成画像を使用しています
イケメンドクターは幼馴染み!夜の診察はベッドの上!?
すずなり。
恋愛
仕事帰りにケガをしてしまった私、かざね。
病院で診てくれた医師は幼馴染みだった!
「こんなにかわいくなって・・・。」
10年ぶりに再会した私たち。
お互いに気持ちを伝えられないまま・・・想いだけが加速していく。
かざね「どうしよう・・・私、ちーちゃんが好きだ。」
幼馴染『千秋』。
通称『ちーちゃん』。
きびしい一面もあるけど、優しい『ちーちゃん』。
千秋「かざねの側に・・・俺はいたい。」
自分の気持ちに気がついたあと、距離を詰めてくるのはかざねの仕事仲間の『ユウト』。
ユウト「今・・特定の『誰か』がいないなら・・・俺と付き合ってください。」
かざねは悩む。
かざね(ちーちゃんに振り向いてもらえないなら・・・・・・私がユウトさんを愛しさえすれば・・・・・忘れられる・・?)
※お話の中に出てくる病気や、治療法、職業内容などは全て架空のものです。
想像の中だけでお楽しみください。
※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんの関係もありません。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
ただただ楽しんでいただけたら嬉しいです。
すずなり。
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ミックスド★バス~家のお風呂なら誰にも迷惑をかけずにイチャイチャ?~
taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。
お互いの部屋のお風呂で、人目も気にせず……♥
えっちめシーンの話には♥マークを付けています。
ミックスド★バスの第5弾です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる