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We hope your Halloween is a ”Treat”!
We hope your Halloween is a ”Treat”!【33】
しおりを挟む「ふたりとも、また話し始めちゃったねぇ」
「ごめん。カリン、黙ります」
『アムロ、行きまーす!』リスペクトだったはずが、勢いと抑揚が足りなくて『松本、動きます』のが近くなった。解せぬ。前回から松本に囚われすぎなんだよな。
「パックの話に戻るが、財布に優しい価格帯のスーパーより、輸入品なども豊富に取り揃えた高級スーパーが好きらしくてな……。そうだったな?」
「ええ。低価格のプライベートブランドも、ブランドや物によってはかなり奮闘されていて、必ずしも『安かろう悪かろう』でないことは承知していますが……輸入品のパッケージや、馴染みがなく、なにをどうすれば再現できるのかもわからない異国の風味と比較してしまうと、どうしても一歩劣る気がしてしまいまして。単に個人の好みですけどね」
パック、いつ息継ぎした?
「あー……。このへんで言うと、平仮名七文字のスーパーより漢字四文字のスーパーが好きってことね。はいはいはい。……気持ちはわかるけども!! 楽しいよね! 本当に欲しいものを数点だけ……とか思ってても、お会計のときレジいっぱいになってたりするよね!」
察してほしい。どうにか察してくれるって信じてるよ、読者さんたち。
及川さんのなりそこないはさておき、平仮名七文字のほう、都会に片足以上突っ込んだ場所(この微妙なニュアンス、伝わってほしい)だと本当にどこにでもあって驚くよね。
場所によってはコンビニより身近に密集してたりするし。
個人的にあの系列好きじゃないから、あったところで入らないんだけど、アクセスが簡単なだけじゃなくて価格帯的にも知名度的にも庶民の救世主的な存在だと思う。
「わかっていただけましたか。さすが相方ですね」
「……当然!」
どちらからともなくピシガシグッグッしたあとに相方否定するのも野暮だなと思って、とりあえずサムズアップしておいた。
「うふふ。パックはみんなの分まで自分のお給料から出してくれてて、食材の在庫管理まで全部パックがやってくれてるんだよぉ」
「ただのいい人じゃん」
「そのとおりだ。……いまの話で大体わかったと思うが、先ほどのパーティーで出していた豪華な食事の材料は、人間界で主にパックが購入したものだ」
「主に?」
「腹ペコでスーパー入ったら、ちょうど値引きされ始めた直後くらいの時間帯で、どうしても目に留まったかつおのたたきが食べたくなっちゃうこととかあるでしょ?」
みんな好み全然違いそうだし、名前の書かれたペットボトルとかヨーグルトとかがごちゃっと入ってる様子を想像してたら、めっちゃ身に覚えのある例挙げるじゃん。
「やけに具体的じゃん……。人間界に馴染んでるみたいでなによりだよ」
ここだけ聞いてたら発言者が人間じゃないなんて絶対にわからないんじゃないかな……。まぁ人間じゃないんですけどね。
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